「ペットは法律的に避難所へ連れて行けるのか」「断られたら違法なのか」――ここで混乱が起きやすいのは、“法律”と呼ばれがちな情報が、実は同じ種類ではないためです。
たとえば、国の法律(法令)は全国で共通の土台になります。一方で、避難所の受け入れや同室可否のような現場運用は、自治体の計画や施設事情、運営側の判断で差が出やすく、法律だけで結論が出にくい領域が混ざります。環境省の「人とペットの災害対策ガイドライン<一般飼い主編>」でも、同行避難の考え方や、平時の備え・災害時行動の整理が示されています
(出典:環境省「災害、あなたとペットは大丈夫?…」/更新日:平成30年10月3日)。
さらに、ガイドライン自体も固定ではなく、近年の災害対応の検証を踏まえて改訂に向けた検討会が動いています
(出典:環境省「『人とペットの災害対策ガイドライン』の改訂等に係る検討会」/掲載情報:第1回 令和7年10月29日、第2回 令和7年12月1日)。
「最新の考え方」を扱うときは、発表元と更新日で確認しないと、地域ズレや古い運用のまま判断してしまうリスクが残ります。
このページで整理できることは次の3つです。
- 法律で決まっている範囲:犬猫の飼い主としての基本責任(虐待・遺棄を避ける、適正飼養の前提など)と、災害時でも外れにくい“土台”
- 法律だけでは決まらない範囲:避難所の受け入れ、同伴の可否、分離運用、支援物資・給水の配布条件など、自治体・避難所ルールに寄る“運用”
- 確認の回し方:平時/発災直後/避難所到着後の3フェーズで、どこ(自治体、施設掲示、運営窓口など)を見れば迷いにくいか
なお、法令そのものは e-Gov法令検索が基準になります
(出典:e-Gov法令検索「動物の愛護及び管理に関する法律」/法令改正履歴の掲載あり)。
- まず結論:ペット防災は「法律+指針+自治体+現場ルール」で決まる
- 法律で決まっている範囲(犬猫の飼い主の基本責任・虐待/遺棄の観点など)
- 法律“だけ”では決まらない範囲(避難所受け入れ、同室可否、分離運用、物資配布など)
- 国の指針・ガイドラインの位置づけ(法令ではないが実務の基準になりやすい点)
- 自治体(条例・地域防災計画)と避難所運営の関係(地域差が出る理由)
- 避難所・受け入れの確認手順(自治体→施設→掲示→当日確認)
- 発災直後の優先順位(人命優先/避難情報/開設/停電断水/医療)とペットへの影響
- 避難所・受け入れの確認手順(自治体→施設→掲示→当日確認)
- 同行避難と同伴避難の誤解(言葉より運用を確認する観点)
- 迷子・脱走時の“手続き系”の動き(届出先・掲示・照合/更新日)
- デマ回避(法律っぽい言い回し、スクショ、地域ズレ、更新日欠落の注意)
- 在宅避難/車中避難への分岐(法律の話より安全・衛生・温度・水の判断材料)
- よくあるQ&A(「法律があるなら断られない?」「同行避難は義務?」「証明書は必要?」など)
- まとめ
まず結論:ペット防災は「法律+指針+自治体+現場ルール」で決まる

「法律があるなら、避難所でペットは受け入れられるはず」
「法律がないなら、現場の言い分で何でも決まる」
この両極端が起きやすいのは、ペット防災の“決まり方”が1本の法律だけでは完結しないためです。実務では、次の4つが重なって運用されます。
1)法律(国の法令):全国共通の“最低ライン”
国の法律は、地域差が出にくい土台です。代表例が動物の愛護及び管理に関する法律(動物愛護管理法)で、虐待・遺棄を避ける、適正に飼うといった飼い主の基本責任に関わります(出典:e-Gov法令検索「動物の愛護及び管理に関する法律」/法令改正履歴に「令和7年6月1日 施行」表示)。
一方で、避難所で同室できるか、どこで飼うかのような現場の扱いは、法律だけで結論が出ないことが多めです。
2)国の指針(ガイドライン):法令ではないが“基準”になりやすい
環境省の「人とペットの災害対策ガイドライン<一般飼い主編>」は、飼い主の備えや災害時の行動を整理した資料で、自治体や現場が運用を組み立てるときの“よりどころ”になりやすい位置づけです(出典:環境省「災害、あなたとペットは大丈夫?…<一般飼い主編>」/更新日:平成30年10月3日)。
「ガイドライン=法律」ではないものの、現場で説明されるルールの背景として参照されることがあります。
3)自治体(条例・地域防災計画・要綱・通知):地域差が出る“ローカル設計”
避難所の開設・運営は自治体が担うため、地域防災計画や条例、通知などで具体化されます。結果として、受け入れ方法・分離運用・支援物資や給水の出し方が地域で変わりやすくなります。
環境省の案内でも、指定避難場所が同行避難に対応しているかを事前に確認し、注意事項を自治体に確認する考え方が示されています(出典:環境省「ペットの災害対策」/更新日:ページ内に明記なし・参照:2026年1月15日時点)。
4)現場(避難所運営ルール):掲示・当日案内で決まる“最終運用”
同じ自治体でも、避難所の施設条件(動物が苦手な人・アレルギー配慮、スペース、衛生、停電時の対応)で運用が変わることがあります。環境省資料にも、避難所では自治体の指示に従いルールを守る必要があること、配慮が求められることが書かれています(出典:環境省「ペットの災害対策」/更新日:ページ内に明記なし・参照:2026年1月15日時点)。
だからこそ、最終的には掲示・運営スタッフの案内・当日のルール確認が判断材料になります。
「同行避難」と「同伴避難」がズレやすい理由:言葉より運用
用語の誤解がトラブルの火種になりやすいところです。環境省の資料では、同行避難=避難所までの避難行動(行為)であり、避難所で同じスペースで過ごすこと(同伴避難)と同義ではないと明確にされています(出典:環境省「ペットを飼っている皆さまへ -災害時のペットとの同行避難について-」/作成:令和2年8月)。
つまり、「避難所へ行く」と「避難所で一緒に過ごせる」は別になり得るため、言葉の印象で判断せず、運営ルールを確認するのが現実的です。
迷いにくくする“見取り図”(どこを見れば何が分かる?)
- 法律:全国共通の最低ライン(飼い主の基本責任の土台)
- 指針:災害対応の考え方・手順の基準になりやすい(法令ではない)
- 自治体:地域防災計画・条例・通知で具体化(地域差)
- 現場:避難所の掲示・案内で最終運用(当日変わる可能性)
法律で決まっている範囲(犬猫の飼い主の基本責任・虐待/遺棄の観点など)

「避難所に入れる/入れない」より先に、災害時でも変わりにくい“法律の土台”があります。ポイントは、法律は主に「飼い主として守るべき最低ライン」や「責任の所在」を定め、避難所の運用そのものは別の層(自治体・現場ルール)で具体化されやすいという線引きです。
虐待・遺棄を避ける(災害時でも“例外扱い”になりにくい)
動物愛護管理法は、動物の虐待や遺棄の防止、適正な取扱い、健康と安全の保持などを目的に掲げています(出典:e-Gov法令検索「動物の愛護及び管理に関する法律」/現在施行:令和7年6月1日施行)。
災害時は混乱が起きやすい一方で、「やむを得ないから放す」「置いていくのが普通」といった“空気”で正当化されるとは限りません。実務的には、在宅避難・車中避難・同行避難のどれを選ぶ場合でも、遺棄や危険な放置に当たらないように行動の選択肢を残すことが、法律面でもトラブル回避面でも重要になります。
適正飼養の前提(健康・安全・周囲への配慮が“飼い主側の責任”として残る)
同じく動物愛護管理法の枠組みでは、飼い主が動物の健康と安全を保ち、社会生活と両立させる前提が置かれています(出典:e-Gov法令検索「動物の愛護及び管理に関する法律」/現在施行:令和7年6月1日施行)。
防災の文脈に落とすと、避難所・車中避難・在宅避難のどれでも、次のような論点が「飼い主の責任」として残りやすいです。
- 脱走防止・迷子対策(首輪抜け、キャリー破損、開閉時の飛び出し)
- 衛生(排泄・臭気・抜け毛、感染症リスクの低減)
- 温度管理(停電時の熱中症・低体温のリスク、通気の確保)
- しつけ・落ち着かせ方(鳴き声、咬傷事故、パニック)
このあたりは「避難所が受け入れるかどうか」と別に、飼い主側が説明や配慮を求められやすい領域です。
迷子・脱走時の照合に直結しやすい制度(マイクロチップ情報登録)
犬猫の迷子・脱走防止は“道具の話”に見えますが、制度が絡む部分があります。環境省は、令和4年6月1日から「犬と猫のマイクロチップ情報登録」制度が開始し、販売業者(ブリーダー・ペットショップ等)で販売される犬猫への装着が義務化されていること、購入後は飼い主情報への変更登録が必要になることを整理しています(出典:環境省「犬と猫のマイクロチップ情報登録について」/制度開始:令和4年6月1日)。
災害時に強いのは、迷子札が外れたケースでも照合の手がかりが残りやすい点です。登録制度のQ&Aも、飼い主向けの扱いをまとめています(出典:環境省「犬と猫のマイクロチップ情報登録に関するQ&A」/令和4年11月24日時点)。
※自治体によっては、マイクロチップと狂犬病予防法の手続の連携(特例)を案内しているため、平時の確認先として「市町村の窓口」「環境省の登録制度ページ」を押さえておくと、発災時の手続き迷子が減りやすいです(出典:環境省「犬と猫のマイクロチップ情報登録について」/特例の説明あり)。
犬は「狂犬病予防法」の枠もある(登録・予防注射が前提になりやすい)
犬に関しては、動物愛護管理法とは別に狂犬病予防法があり、法令としての枠組みが存在します(出典:e-Gov法令検索「狂犬病予防法」/法令改正履歴:平成28年4月1日施行・現在施行)。
災害時に「証明書が必要?」と混乱しやすいのは、避難所ルールや自治体の案内で、ワクチン・鑑札・注射済票などの確認が求められる場合があるためです。ただし、必要書類の運用は自治体・避難所側のルールに寄るので、法律だけで一律には決まりません(この差が次章の論点になります)。
事故・損害が起きたときの責任(民法の損害賠償)
避難所や避難経路、車中避難中に起こり得るトラブルとして、咬傷・飛びつき・転倒・物損があります。民法には、動物が他人に加えた損害について、占有者(飼い主側)が賠償責任を負う枠組みが置かれています(出典:e-Gov法令検索「民法」第718条/2019年7月1日施行の条文表示あり)。
だからこそ、同行避難・同伴避難の可否以前に、リード管理、キャリー、落ち着かせ方、隔離・分離の配慮が、実務面でも法的リスク面でも意味を持ちます。
法律“だけ”では決まらない範囲(避難所受け入れ、同室可否、分離運用、物資配布など)

法律(国の法令)は「飼い主としての最低ライン」を主に扱います。一方、避難所や支援の現場で揉めやすいのは、自治体の計画や避難所運営ルールで具体化される領域です。ここを先に押さえると、「違法か/合法か」で空回りしにくくなります。
避難所に入れるか(受け入れ可否)は、自治体・避難所で差が出る
環境省は、指定避難場所がペットとの同行避難に対応しているかを事前に確認し、注意事項を自治体に確認する趣旨を示しています(出典:環境省「ペットの災害対策」/更新日表示なし)。
この書き方自体が、「受け入れは全国一律に自動で決まる」というより、地域の運用確認が前提になりやすいことを示しています。
「同行避難=同室OK」ではない(言葉より運用)
「同行避難」は、避難所まで一緒に避難する行動を指し、避難所で人とペットが同じスペースで過ごすこと(同伴避難)と同義ではない、という整理が環境省の資料で明示されています(出典:環境省ポスター「ペットを飼っている皆さまへ」/作成:令和2年8月)。
同室可否・分離スペースの有無・ケージ内のみ可などは、掲示や当日案内で確定する“現場ルール”になりやすい部分です。
避難所内の運用(分離、動線、衛生、鳴き声、アレルギー配慮)は現場設計
避難所では、動物が苦手な人やアレルギーのある人への配慮が求められ、自治体の指示に従いルールを守ることが書かれています(出典:環境省「ペットの災害対策」/更新日表示なし)。
この領域は「法律で一律」になりにくく、次のような運営判断が重なります。
- ペットスペースの場所(屋内/屋外、通路の動線、換気)
- 分離運用(犬猫の分け方、吠える個体、怖がりの個体、発情期等)
- 衛生ルール(排泄場所、清掃当番、臭気、感染症対策)
- 脱走防止(出入口の扱い、キャリー・クレート必須か)
- 夜間・停電時の安全(見回り、照明、暑さ寒さの対策)
支援物資・給水・優先順位は「自治体の配布設計」に左右される
支援物資や給水は「ある/ない」だけでなく、配布場所・対象・数量・タイミングが自治体運用で変わります。さらに、停電・断水・通信障害で情報が飛びやすく、SNSの情報だけで判断すると地域ズレが起きます。
実務上は、発表元(自治体、避難所運営、関係機関)と更新日をセットで追うのが安全です。
「ペットのための避難スペース確保」は“努力義務”として位置づく(ただし運用は地域差)
環境省の事務連絡では、防災基本計画の修正(令和2年5月29日)により、市町村の努力義務として「指定避難所における家庭動物のための避難スペースの確保等」が追加された旨が説明されています(出典:環境省 事務連絡/日付:令和2年6月8日、内容中に令和2年5月29日修正の記載)。
同じ文書で、災害発生時は飼い主が安全確保のうえペットと避難行動をとる「同行避難」が基本であり、避難所運営側も受入体制を平常時から整える必要がある、とされています(出典:環境省 事務連絡/令和2年6月8日)。
ただし「努力義務」は、現場での同室可否や受け入れ条件を一律に保証するものではなく、避難所ごとの可能な範囲で工夫する趣旨も同文書内で触れられています。
受け入れ条件(書類・ワクチン・しつけ)は“法律の結論”ではなく運用条件として出やすい
「証明書が必要?」「ワクチンは必須?」は法律判断に見えますが、実態は避難所の掲示・自治体の案内で条件として出ることがあります。環境省資料でも、健康管理やしつけ、避難用品の準備など“平時の備え”を強調し、地域の指定避難場所の確認を促しています(出典:環境省「人とペットの災害対策ガイドライン<一般飼い主編>」/更新日:平成30年10月3日)。
ここは「法律で決まる/決まらない」より、自治体と現場のルール確認で早く解ける論点です。
国の指針・ガイドラインの位置づけ(法令ではないが実務の基準になりやすい点)

国の資料でよく出てくる「ガイドライン」「指針」は、法律(法令)とは別物です。効き方が違うので、ここを分けて見ると「法律に書いてない=何でもOK」になりにくく、逆に「法律に書いてある=現場が必ず従う」も避けやすくなります。
ガイドラインが担う役割:現場の“判断材料”と“すり合わせの土台”
環境省は「ペットの災害対策」の中で、ガイドラインやパンフレット類をまとめ、自治体が地域の実情に応じて対策を検討する際の参考として位置づけています(出典:環境省「ペットの災害対策」/掲載:ガイドライン(平成30年3月発行)ほか)。
この「参考」という言い方がポイントで、ガイドラインは次の用途で強くなります。
- 共通の前提づくり:同行避難・同伴避難など、言葉のズレを減らす
- やることの棚卸し:平時の備え/発災直後/避難生活の論点を抜け漏れなく並べる
- 現場での合意形成:自治体、避難所運営、獣医師会などが同じ資料を土台に話しやすくなる
- チェックや様式の提供:自治体向けの資料には、登録票や台帳などの“型”も含まれる(出典:環境省「人とペットの災害対策ガイドライン」資料編に様式例掲載)。
つまり、法律のように「これで一発決着」ではない一方、実務では「運営・受け入れのルール確認」を進めるための共通言語になりやすい存在です。
環境省の主要ガイドライン:本体と飼い主向けの関係
環境省の「人とペットの災害対策ガイドライン」は、自治体等が対策を検討する際の参考として整理されており、ページ上で分割版や資料編も公開されています(出典:環境省「人とペットの災害対策ガイドライン」/掲載ページ)。
本体のPDFには「平成30年3月発行」と明記されています(出典:環境省「人とペットの災害対策ガイドライン」全体版PDF)。
飼い主向けには、同じテーマをより行動ベースでまとめた「災害、あなたとペットは大丈夫?(一般飼い主編)」が公開され、ページ内に更新日も示されています(出典:環境省「災害、あなたとペットは大丈夫?…<一般飼い主編>」/更新日:平成30年10月3日)。
ここで大事なのは、飼い主側の情報収集では「読みやすい一般飼い主編」が入口になりやすい一方、自治体や避難所運営のルール(掲示・当日案内)の背景には、本体ガイドライン側の考え方や様式が置かれていることがある、という点です。
「法令じゃないのに強い」場面:更新日と公式情報の扱い
ガイドラインは法令ではないため、地域の条例・地域防災計画・避難所運営ルールに落ちるときに、地域差が出ます。その代わり、災害対応の振り返りで内容が見直されることがあります。
実際に環境省は、「人とペットの災害対策ガイドライン」の改訂に向けた検討会を設置し、開催日や資料を公開しています(出典:環境省「『人とペットの災害対策ガイドライン』の改訂等に係る検討会」/第1回:令和7年10月29日、第2回:令和7年12月1日)。
この動きがある以上、「ガイドラインっぽい話」をSNSで見かけたときは、スクショや引用の迫力よりも、発表元(環境省か、自治体か)と更新日(いつの版か)を先に確認した方が、デマや地域ズレを踏みにくくなります。
ガイドラインの“使いどころ”:避難所ルール確認の下準備になる
環境省の「ペットの災害対策」ページには、避難所での配慮(動物が苦手な人、アレルギー等)や、自治体の指示に従いルールを守ること、そして事前に指定避難場所が同行避難に対応しているか確認する趣旨が書かれています(出典:環境省「ペットの災害対策」)。
この書き方は、法律の条文を探すよりも、次の動きに繋げやすいです。
- 自治体の公式情報で「受け入れ」「運営」「掲示」「連絡先」を探す(更新日を見る)
- 避難所側の案内(当日の掲示を含む)で、同室可否・分離運用・必要物品を確認する
- 迷子・脱走防止、給水、停電時の温度(熱中症・低体温)など“現場で揉めやすい点”を事前に想定する
自治体(条例・地域防災計画)と避難所運営の関係(地域差が出る理由)

「法律は全国共通なのに、避難所の受け入れは地域で違う」――このズレは珍しくありません。ペット防災の現場は、自治体が作る計画や条例(自治体ルール)と、避難所の運営ルール(掲示・当日案内)が重なって動くためです。
自治体が決めやすい領域:計画・体制・連携先(獣医師会など)
環境省は、防災基本計画の修正を受けて、市町村が行う努力義務として「指定避難所における家庭動物のための避難スペースの確保」や、獣医師会・動物取扱業者等と連携して支援を受けられるようにする点を挙げています(出典:環境省 事務連絡/発表日:令和2年6月8日)。
さらに能登半島地震の教訓を踏まえ、避難所に同行避難した被災者の適切な受け入れや、受け入れ状況を含む避難状況の把握、受け入れ方法の周知徹底などが追加されたことも示されています(出典:環境省 事務連絡/発表日:令和6年8月14日、計画修正:令和6年6月28日)。
ここでいう自治体の仕事は、「ペットOK/NG」を単純に決めるというより、次のような“仕組み”を整える方向に寄りやすいです。
- 避難所での家庭動物の受け入れ方法(どこに置くか、分離運用の方針など)
- 相談窓口・連絡先(動物愛護センター、動物救護本部など)の整理
- 支援物資・給水の流れ(配布場所・対象・手続き)
- 迷子・脱走時の受付・照合の動線(掲示、受付票など)
- 動物病院や獣医師会との連携(応急対応、情報共有)
“条例”がある自治体もありますが、内容は地域で差が出やすいので、全国一律の結論よりも「自分の市町村の公式情報(更新日つき)」を起点にした方が迷いにくくなります。
避難所運営が決めやすい領域:スペース・動線・掲示(当日ルール)
避難所は、同じ自治体内でも施設条件や人員で差が出ます。環境省の「ペットの災害対策」でも、避難所では自治体の指示に従いルールを守ること、動物が苦手な人やアレルギーへの配慮が必要なこと、事前に指定避難場所が同行避難に対応しているか確認し注意事項を自治体に確認することが示されています(出典:環境省「ペットの災害対策」/更新日:ページ内記載なし・参照日:2026年1月15日)。
この層で決まりやすいのは、たとえばこんな項目です(掲示・当日案内で確定しやすいところ)。
- 受け入れの導線(入口、受付方法、移動ルート)
- 飼養場所(屋内外、ケージ必須、分離スペースの有無)
- 衛生(排泄場所、清掃、臭気、ゴミの扱い)
- トラブル回避(鳴き声、攻撃性、他の避難者への配慮)
- 停電時の安全(照明不足、暑さ寒さへの配慮)や通信障害時の連絡手段
運営側は「その時点で安全に回せる運用」を優先しやすいため、同伴避難(同室)に見える話も、実際は分離運用になるケースがあり得ます。
地域差が出る“構造”をつかむと、ルール確認が早くなる
地域差の根っこは、だいたい次のどれかに集約されます。
- 施設条件:室内スペース、換気、出入口の数、動線の作りやすさ
- 人の条件:運営人員、衛生管理の負担、動物が苦手な人・アレルギー配慮
- 物資条件:ケージ、消耗品、給水、支援物資の供給状況
- 災害条件:豪雨・台風・地震などで状況変化が速い(停電・断水が長い等)
この構造を前提にすると、法律探しよりも「自治体の公式情報(更新日)→避難所の掲示→当日案内」の順で確認する方が、トラブル回避につながりやすくなります。
避難所・受け入れの確認手順(自治体→施設→掲示→当日確認)

避難所でのペット受け入れは、「法律で一律に同室OK/NGが決まる」よりも、自治体の方針+避難所運営の現場ルールで動きやすい。環境省の整理でも、避難の基本は「同行避難」を前提にしつつ、避難所では自治体の指示に従いルール遵守が求められる、という書き方になっている。
出典:環境省「ペットの災害対策」/更新日:ページ内に明記なし(参照日:2026年1月15日)
ここでは、混乱しやすい「どこに何を確認するか」を、平時・発災直後・避難所到着後で回せる形に落とし込む。
1. 平時:確認先を“3段”で用意しておく(自治体→避難所→代替先)
災害が起きてから探すと、通信障害や停電で情報が途切れやすい。平時にやることは「ルールの暗記」ではなく、確認先の保存に寄せるのが現実的。
- 自治体の確認先(一次)
- 市町村の防災担当(避難所運営の主管になりやすい)
- 動物担当(動物愛護管理センター、保健所等。自治体で名称差あり)
- 連絡先は「電話+サイト(お知らせ/防災ページ)」の両方を保存
- 避難所(施設)側の確認先(二次)
- 指定避難所の一覧(施設名・住所・電話)
- 学校などの場合、災害時の連絡窓口は自治体に一本化されることもあるため、施設へ直電が通らない前提も置く
- 代替先(三次)
- 動物病院(迷子・負傷・一時預けの相談窓口になりやすい)
- 獣医師会(自治体と連携して情報が出ることがある)
「同行避難できるよう準備」「避難所では自治体の指示に従いルール遵守」という軸は、環境省資料でも繰り返し示されている。
出典:環境省「ペットを飼っている皆さまへ(災害時のペットとの同行避難について)」/作成:令和2年8月
2. 発災直後:確認は“自治体の開設情報”から入る(SNSは入口まで)
発災直後は、避難所が「開設されたか」「どこが稼働しているか」が最優先になる。ペット可否の細目は、その次に判明することが多い。
- 最初に見る:自治体の避難情報・避難所開設情報(公式)
- SNSの扱い:公式投稿(自治体・消防・警察・公的機関)へつながる“入口”として使い、スクショやまとめ投稿だけで判断しない
- 更新日の見方:投稿時刻・ページ更新日が古いと地域ズレが起きるので、必ず日時を見る
同行避難に関する考え方や備えは、環境省の一般飼い主向け資料にもまとまっている(更新日つきで確認しやすい)。
出典:環境省「災害、あなたとペットは大丈夫?(一般飼い主編)」/更新日:平成30年10月3日
3. 避難所到着後:掲示→受付→現場ルール(“今日の運用”を確認する)
同じ自治体でも、避難所ごとにスペースや人員が違い、運用が分かれることがある。到着後は「言葉」より運用の確認が確実。
確認の順番(迷いにくい流れ)
- 掲示を見る(入口・受付・体育館外周に貼られやすい)
- 受け入れ可否/ペットの待機場所(屋外・別室・車中など)
- クレート必須か、リードのみ可か
- トイレ・給水の場所、動線、清掃当番の扱い
- 受付で確認する(短く、結論から)
- 「ペット同伴の受付はどこか」
- 「待機場所はどこか(同室か分離か)」
- 「物資・給水は“人とペットで分かれるか”」
- 現場の担当者に最終確認(運営が変わるタイミングがある)
- 混雑・感染症対応・停電などで、その日の運用が切り替わることがある
“聞くこと”のテンプレ(そのまま使える形)
- 受け入れ:犬猫は受け入れ対象か/頭数制限はあるか
- 場所:飼養スペースはどこか(屋内・屋外・別室・車中避難の扱い)
- 条件:クレート(キャリー)必須か/鳴き声・アレルギー配慮のルール
- 衛生:排泄物の処理場所/消毒用品の扱い/臭い対策
- 迷子・脱走:連絡先(誰に報告するか)/掲示の手順
- 例外:持病・投薬がある場合の相談先(動物病院・獣医師会等の案内が出ているか)
環境省の「ペットの災害対策」ページでも、避難所では自治体の指示に従いルールを守ること、アレルギー等への配慮が必要なことが明記されているため、現場ルール確認は実務上の軸になる。
出典:環境省「ペットの災害対策」/更新日:ページ内に明記なし(参照日:2026年1月15日)
参考(一次情報リンク)
環境省「ペットの災害対策」
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/1_law/disaster.html
環境省「ペットを飼っている皆さまへ(災害時のペットとの同行避難について)」[PDF/令和2年8月作成]
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/1_law/files/poster09_2.pdf
環境省「災害、あなたとペットは大丈夫?(一般飼い主編)」[※平成30年10月3日更新]
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h3009a.html
環境省「人とペットの災害対策ガイドライン(全体)」ページ
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h3002.html
発災直後の優先順位(人命優先/避難情報/開設/停電断水/医療)とペットへの影響

発災直後は、現場の優先順位が一気に「命を守る行動」へ寄ります。ペットに関する判断も、この優先順位の流れに乗せると迷いにくくなります。環境省の「人とペットの災害対策ガイドライン」でも、自治体は発災直後に人命保護に関わる緊急活動へ専念しやすい(=ペット対応の詳細は後追いになり得る)という整理があります(出典:環境省「人とペットの災害対策ガイドライン」/発行:平成30年3月)。
1)最優先:人命に直結する避難情報(警戒レベル・避難指示)
台風・豪雨・土砂災害などでは、避難情報が段階で出ます。内閣府の「避難情報に関するガイドライン(改定)」は、警戒レベルの考え方や周知のポイントを整理しています(出典:内閣府 防災「避難情報に関するガイドラインの改定」/掲載:令和3年5月)。
ペット目線では「連れて行けるか」を考える前に、まず自分が安全に避難できる状況かが前提になります。危険が迫る場面ほど、荷物や移動は制限され、キャリー準備や同伴の細目確認は後回しになりやすいです。
- ペットへの影響:避難が遅れるほど、キャリー移動のストレス、パニック、脱走のリスクが上がりやすい
- 現実的な判断材料:避難の必要性(避難指示等)と移動可能性(道路・停電・暗さ・混雑)を優先して見ていく
※避難情報は制度や運用が見直されることがあります。災害対策基本法等の改正の解説でも、避難情報の見直しが行われた経緯が説明されています(出典:内閣府 防災広報「災害対策基本法等の一部を改正する法律について」/令和3年10月号)。
2)次に重要:避難所の「開設状況」と「どこが稼働しているか」
避難所は「指定されている」=「今開いている」とは限りません。開設の有無、受け入れ可能人数、停電時の運用は刻々と変わります。発災直後は、自治体の公式発表が最優先になり、ペットの受け入れ条件の細目は後から掲示で固まる流れになりやすいです(出典:環境省「人とペットの災害対策ガイドライン」/発行:平成30年3月)。
- ペットへの影響:開設情報が不確かな状態で移動すると、長距離の車中待機・行き先変更が起き、体温管理と給水が急に難しくなる
- 現実的な判断材料:開設済みの避難所/開設予定/在宅避難推奨など、自治体の最新更新を追う
3)ライフライン:停電・断水(温度と水が最優先の資源になる)
停電と断水が来ると、犬猫は「暑さ寒さ」「飲み水」「衛生」が一気にボトルネックになります。特に停電時は、空調が止まりやすく、夏は熱中症、冬は低体温の方向に傾きやすいです。
- ペットへの影響(停電):体温調整が難しい、夜間の暗さで怖がる・吠える、ケージ内で落ち着きにくい
- ペットへの影響(断水):飲水の確保だけでなく、排泄後の清掃や手洗いが困難になり、避難所では衛生面の摩擦が増えやすい
- 現実的な判断材料:水の確保(量と入手経路)と、体温を守れる場所(風通し、日陰、防寒)を優先して考える
4)医療・負傷:人の救護が先行し、ペットは「相談先の把握」が効く
発災直後は人の救護・医療が最優先になり、ペットの受診や預かりは地域の体制が整うまで時間差が出やすいです。環境省の「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」でも、発災直後は住民支援で手一杯になりやすい現実を踏まえた整理があります(出典:環境省「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」/公表:平成25年9月)。
- ペットへの影響:軽い不調でも受診が難しくなる、慢性疾患は薬切れが致命傷になり得る
- 現実的な判断材料:動物病院・獣医師会・自治体窓口のどこが稼働しているか(更新日つきの公式情報)をまず押さえる
5)通信障害:SNSは「一次情報へ飛ぶ入口」以外に役割を増やしにくい
通信が不安定だと、スクショや切り抜きが流れやすく、更新日の欠落が起きます。避難情報は制度改定も絡むので、ガイドライン等の一次情報へつながる導線として使う方が安全です(出典:内閣府 防災「避難情報に関するガイドラインの改定」/掲載:令和3年5月)。
※参考:気象庁は、警戒レベルとの対応を分かりやすくするため、防災気象情報の体系を見直し、令和8年5月下旬(予定)から新たな運用を開始する旨を公表しています(出典:気象庁「新たな防災気象情報の運用について」/公表:2025年12月16日、運用開始予定:令和8年5月下旬)。
発災時ほど「見慣れない言葉」が出て混乱しやすいので、公式の更新日時を見て追うのが強いです。
避難所・受け入れの確認手順(自治体→施設→掲示→当日確認)

避難所で揉めやすいのは、「同行避難=同室OK」みたいな言葉の印象が先行するときです。環境省資料では、同行避難は“避難行動”として整理され、避難所での過ごし方(同室か分離か等)は運用で差が出る前提が読み取れます(出典:環境省ポスター「ペットを飼っている皆さまへ」/作成:令和2年8月)。
確認は 自治体→施設→掲示→当日確認 の順で回すと、情報が古い・地域が違う・現場が変わる、の3つを踏みにくくなります。
平時:確認先を「自治体」と「避難所候補」で二重化しておく
平時に固めたいのは“ルールの暗記”より、更新される情報へ辿り着く入口です。環境省のページでも、避難の際はペットと一緒に避難(同行避難)できるよう備える趣旨と、関連資料への導線がまとまっています(出典:環境省「ペットの災害対策」/更新日表記なし・参照日:2026年1月15日)。
- 自治体(一次):防災ページ(避難所開設)、動物担当(動物愛護・衛生系)、連絡先
- 避難所候補(二次):指定避難所の一覧、施設条件(屋内外スペース、出入口、掲示場所の想定)
- 代替先(三次):動物病院、獣医師会・動物救護の情報(地域によって体制差あり)
「どこに確認すればよいか」が決まっているだけで、通信が不安定な状況でも判断が早くなります。
発災直後:最初は「避難所が開いているか」を自治体の更新情報で確認する
発災直後は、避難所の“受け入れ条件”より先に 開設状況(どこが稼働しているか) が変動します。ここは自治体の更新情報が起点になりやすく、SNSは入口に留める方が事故りにくいです(出典:環境省「ペットの災害対策」/更新日表記なし・参照日:2026年1月15日)。
- 見る順番:自治体の避難情報(開設)→注意事項(運営)→問い合わせ先
- SNSの使い方:自治体・公的機関の投稿へつながる入口として利用し、切り抜き・スクショ単体で結論を作らない
- 更新日(時刻):投稿時刻やページ更新の新旧で、情報の有効性が変わりやすい
避難所到着後:掲示→受付→担当者で「今日の運用」を確定させる
同じ自治体でも避難所ごとに運用が変わることがあります。到着後は、掲示と受付で“今のルール”を確認するのが最短です。環境省の事務連絡でも、同行避難が基本であり、避難所運営側は平常時から受入体制を整える必要がある、という整理が示されています(出典:環境省 事務連絡/日付:令和2年6月8日)。
1)掲示を見る(入口・受付周辺・動線の分岐点)
掲示で固まりやすい項目は次のとおりです。
- 受付場所(ペット同行の導線が分かれている場合)
- ペット待機場所(屋外/別室/指定エリア)
- 同室可否ではなく「どこで過ごすか」「ケージ必須か」
- 衛生(排泄場所、清掃、消耗品の扱い)
- 給水・支援物資(配布場所、対象、時間帯)
2)受付で短く確認する(結論から聞く)
言葉の定義で揉めるより、運用の確認が早いです。たとえば次の聞き方だと短時間で収束しやすいです。
- 「ペット同伴の受付はどこか」
- 「待機場所はどこか(同室か分離かより、場所の確認)」
- 「ケージ(キャリー)必須か」
- 「給水や支援物資は、受け取り場所が分かれるか」
「同行避難は避難行動」を意味する整理は、環境省の自治体向け資料でも明確に示されています(出典:環境省資料「ペット同行避難の受入れ」/PDF公開:2021年度資料群内、本文記載あり)。
3)担当者に最終確認する(運用が切り替わる場面がある)
混雑、感染症対応、停電・断水などで、運用が変わることがあります。受け入れ状況の把握や周知徹底を含めて、計画側の見直しも進んでいます(出典:環境省 事務連絡/日付:令和6年8月14日、計画修正:令和6年6月28日)。
そのため、掲示と受付で確認した内容でも、時間帯で変わる可能性は残ります。
その場で使える「質問テンプレ」(運用を決めるポイントだけ)
会話が長くなると混乱しやすいので、運用のコアだけに絞ります。
- 受け入れ:犬猫は対象か/頭数やサイズの制限はあるか
- 場所:待機場所はどこか(屋内外、別室、車中の扱い)
- 条件:ケージ必須か/リードのみ可か/鳴き声や攻撃性が強い場合の扱い
- 衛生:排泄場所、清掃、消毒、ゴミの扱い
- 迷子・脱走:報告先(連絡先)、掲示や照合の流れ
- 物資・給水:配布場所、対象、時間、更新の確認方法
参考(一次情報リンク)
※本文中はURLのベタ貼りを避け、入口のみをまとめて掲載
環境省「ペットの災害対策」

環境省_ペットの災害対策 [動物の愛護と適切な管理]
環境省 事務連絡(令和2年6月8日)PDF
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/1_law/files/n_52.pdf
環境省 事務連絡(令和6年8月14日)PDF
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/1_law/files/n_74.pdf
環境省「ペットを飼っている皆さまへ(令和2年8月作成)」PDF
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/1_law/files/poster09_2.pdf
同行避難と同伴避難の誤解(言葉より運用を確認する観点)

「同行避難って書いてあるなら、避難所で一緒の部屋にいられるはず」
ここがズレると、受け入れ現場でのトラブル(口論、混乱、長時間の待機)につながりやすい。理由はシンプルで、“同行避難”は行動の名前、避難所での過ごし方は運用の話だからです。
「同行避難」=ペットと一緒に避難する“行動”
環境省のガイドラインでは、同行避難は「ペットと共に移動を伴う避難行動」を指し、避難所で同室飼養を意味しないことが明記されています。
出典:環境省「人とペットの災害対策ガイドライン」総説/発行:平成30年3月(PDF内記載)
また、自治体・避難所側の受け入れ対応を整理した資料でも、同行避難は「ペットを連れて行う避難行動」と説明されています。
出典:環境省「ペット同行避難の受入れ」/掲載:令和3年度資料(PDF)
「同伴避難」=避難所でペットを飼養管理する“状態”
同伴避難は「避難所でペットを飼養管理する状態」を指す一方、これも同室を保証する言葉ではない、という整理が示されています。ペットの飼養環境は避難所ごとに異なる点に注意が必要です。
出典:環境省「人とペットの災害対策ガイドライン」総説/発行:平成30年3月(PDF内記載)
つまり、言葉の整理はこうなります。
- 同行避難:安全な場所(指定緊急避難場所・避難所など)まで、ペットと一緒に避難する行動
- 同伴避難:避難所で、ペットを飼養管理して避難生活を送る状態
- 同室か分離か:ここは用語ではなく、避難所の運営ルール(掲示・当日案内)で決まりやすい
誤解が起きやすいパターン(よくあるズレ)
「法律で決まっている」と誤解されがちなのは、実際の決まりが 自治体の計画+現場の運営(受け入れ・分離運用・衛生) に寄るためです。環境省の「ペットの災害対策」でも、避難所では自治体の指示に従いルールを遵守し、アレルギー等への配慮が必要だとされています。
出典:環境省「ペットの災害対策」/更新日:ページ内に明記なし(参照日:2026年1月15日)
誤解が起きやすい例:
- 「同行避難=同室OK」だと思い込み、受付で揉める
- 「同伴避難=必ず避難所内」だと思い込み、車中避難や在宅避難の分岐判断が遅れる
- 「SNSのスクショ」で“全国共通ルール”だと早合点し、地域ズレに気づけない(更新日欠落が原因になりやすい)
用語より先に見るべき「運用の確認ポイント」
現場で必要なのは言葉の正しさより、受け入れ方法がどう運用されるかです。確認が効きやすいのは次の5点。
- 受け入れ:犬猫は対象か/頭数・サイズ・健康状態の条件があるか
- 場所:ペットスペースはどこか(屋内・屋外・別室)/同室か分離か
- 方法:クレート・キャリー必須か/リードのみ可か
- 衛生:排泄場所、清掃、消毒、ゴミの扱い(支援物資も含む)
- 更新:掲示の更新日、運営窓口、連絡先(通信障害時の代替手段)
「事前に、指定避難場所がペットとの同行避難に対応しているか確認し、注意事項を自治体に確認する」という趣旨も、環境省ページに示されています。
出典:環境省「ペットの災害対策」/更新日:ページ内に明記なし
参考(一次情報リンク)
環境省「ペットの災害対策」

環境省_ペットの災害対策 [動物の愛護と適切な管理]
環境省「人とペットの災害対策ガイドライン」掲載ページ

環境省_人とペットの災害対策ガイドライン
環境省「人とペットの災害対策ガイドライン」総説(PDF)
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h3002/2-sousetsu.pdf
環境省「ペット同行避難の受入れ」(PDF)
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/r0303b/01.pdf
迷子・脱走時の“手続き系”の動き(届出先・掲示・照合/更新日)

災害時は停電・通信障害・混雑で「探し方」より先に、連絡と照合の動線が詰まりやすくなります。迷子・脱走が起きたら、感覚で動くよりも「届出→掲示→照合」を回す方が、結果的に早く収束しやすいです。
出典:環境省「収容動物検索情報サイト(迷子にさせてしまったら)」/更新日:ページ内に表記なし(参照日:2026年1月15日)
最初に整える:連絡が“戻ってくる状態”を作る
環境省の案内では、迷子になった地域の保健所・動物管理センター・交番・動物病院へ連絡する流れが示されています。
「目撃を探す」より先に、保護されたときに連絡が届く状態を作る方が迷子対応が前に進みやすくなります。
届出先のイメージ(名称や所管は地域差あり)
- 自治体側:保健所、動物愛護(管理)センター、動物管理センター等
- 警察側:交番・警察署(拾得物として扱われる場合がある)
- 周辺:動物病院(保護情報が集まることがある)
掲示・拡散は“照合できる形”に寄せる(更新日のない情報は弱い)
環境省は、ポスターやチラシ、新聞の広報、インターネット掲示板などの活用も案内しています。
ただし災害時は地域ズレや古い情報の再拡散が起きやすいため、「照合しやすさ」を優先すると混乱が減ります。
掲示・投稿に入れておくと照合が早い項目
- 写真(顔+全身+特徴が分かるもの)
- いなくなった場所(市区町村/目印)
- 日時(発生日時/掲示や投稿の更新日時)
- 特徴(首輪・毛色・体格・持病や投薬の有無)
- 連絡先(複数あると通信障害でもつながりやすい)
SNSは、公式情報(自治体・警察・施設の掲示など)へつなぐ入口として使うと、スクショや切り抜きの誤差を踏みにくくなります。
マイクロチップと登録情報:犬猫の“照合の鍵”
犬猫は、マイクロチップの識別番号を読み取って登録情報と照合できるため、返還につながりやすい仕組みがあります。
出典:環境省「犬と猫のマイクロチップ情報登録に関するQ&A」/令和4年11月24日時点
ポイントは「装着している」だけでなく、登録情報が最新かです。住所・電話番号など登録事項に変更が生じた場合の届出が必要になる旨が示されています。
また、保護された場合に連絡が来ること、情報アクセスは自治体・警察に限られる旨もQ&Aに記載があります。
災害時に詰まりやすいポイント(止まりどころを先に潰す)
災害時は、行政・警察・施設側も同時多発対応になります。そこで詰まりやすいのは次のようなところです。
- 通信障害:連絡先が1つだけ/SNSのDM頼み
- 更新日欠落:いつ・どこの情報か分からず照合が進まない
- 窓口の混雑:電話がつながらない、対応が遅れる
- 情報の分散:自治体・警察・民間で情報がバラける
「届出先」「掲示の更新日」「照合手段(マイクロチップ等)」を先に整える動きが、迷子対応のブレを減らします。
参考(一次情報リンク)
環境省:収容動物検索情報サイト

環境省_収容動物検索情報サイト自治体の動物管理センターや保健所などに保護、収容されている迷子の犬や猫の情報や、譲渡できる犬や猫を掲載している自治体のサイトへリンクします。
環境省:迷子にさせてしまったら(収容動物検索情報サイト内)

環境省_迷子にさせてしまったら[収容動物検索情報サイト]自治体の動物管理センターや保健所などに保護、収容されている迷子の犬や猫の情報や、譲渡できる犬や猫を掲載している自治体のサイトへリンクします。
環境省:収容動物の情報を掲載している自治体リンク先一覧(収容動物検索情報サイト内)

環境省_収容動物の情報を掲載している自治体リンク先一覧[収容動物検索情報サイト]自治体の動物管理センターや保健所などに保護、収容されている迷子の犬や猫の情報や、譲渡できる犬や猫を掲載している自治体のサイトへリンクします。
環境省:犬と猫のマイクロチップ情報登録に関するQ&A(令和4年11月24日時点)

環境省_犬と猫のマイクロチップ情報登録に関するQ&A [動物の愛護と適切な管理]
デマ回避(法律っぽい言い回し、スクショ、地域ズレ、更新日欠落の注意)

災害時は「善意っぽい」「法律っぽい」投稿ほど広がりやすい一方で、救助・支援・避難所運営の邪魔になり得る、という注意喚起が公的にも出ています。
出典:内閣府 防災(広報誌「ぼうさい」第109号掲載)「災害時におけるインターネット上の偽・誤情報について」/掲載号:令和5年度 第109号(掲載日:ページ内に明記なし)
「ペット 防災 法律」で混乱しやすいのは、法律・条例・ガイドライン・避難所運営ルールが混ざるのに、SNS上では“それっぽい断定”に圧縮されやすいからです。
「法律っぽいデマ」が刺さりやすい典型パターン
次の言い回しが来たら、一呼吸置いた方が安全です(中身が正しい場合もあるため、決めつけではなく確認の入口にする)。
- 「法律で“必ず同室”が決まっている」
- 「同行避難は義務。断ったら違法」
- 「この書類がないと避難所に入れない(全国共通)」
- 「◯◯県ではこうだった=全国も同じ」
- 「スクショだけ(発表元・更新日・原本リンクなし)」
災害時は情報が錯綜し、未確認情報が拡散しやすい点や、真偽を確かめてから発信する重要性は、災害デマの注意喚起として繰り返し整理されています。
出典:日本データ通信協会 迷惑メール相談センター「災害に関連するデマ情報に注意しましょう」/更新日:ページ内に表記なし
まず見るのは「発表元」と「更新日(時刻)」の2点セット
災害時の偽・誤情報対策として、発信元の確認、いつ書かれた情報かの確認、一次情報の確認が有効だと示されています。
出典:内閣府 防災(広報誌「ぼうさい」第109号掲載)/掲載号:令和5年度 第109号(掲載日:ページ内に明記なし)
確認ポイント(最低限)
- 発表元:自治体、避難所運営主体、環境省、警察、消防、気象庁など“責任主体”か
- 更新日/発表日時:いつの情報か(災害は数時間で前提が変わる)
- 地域:市区町村名・避難所名まで一致しているか
- 原本:スクショではなく、原本ページやPDFに戻れるか
※「更新日が古いまま拡散」「別の地域の話が混ざる」は、悪意がなくても起きます。
スクショ・切り抜きが危ない理由(法律・ルール系は特に)
スクショは「原本の更新」や「注記(例外条件)」が切り落ちやすく、法律・条例・運営ルールの線引きが崩れます。さらに、災害時は寄付・施設利用・支援情報などの不確かな投稿が広がる事例がある、と公的に触れられています。
出典:内閣府 防災(広報誌「ぼうさい」第109号掲載)/掲載号:令和5年度 第109号(掲載日:ページ内に明記なし)
スクショを見たらやること
- 画像検索・キーワード検索で原本を探す
- 原本の更新日と、スクショの投稿時刻を比べる
- 「市区町村」「避難所名」「運用条件(同室/分離、ケージ必須など)」が原本にあるか確認する
「地域ズレ」を防ぐコツ:用語ではなく“運用の質問”に寄せる
「同行避難」「同伴避難」の言葉だけで結論を作るとズレやすいので、避難所で必要なのは運用の確認です。環境省の一般飼い主向け資料でも、平常時に行う対策の中に「情報収集と避難訓練」などが整理され、日頃からの備えの重要性が示されています。
出典:環境省「災害、あなたとペットは大丈夫? 人とペットの災害対策ガイドライン<一般飼い主編>」/更新日:2018年10月3日
“法律っぽい話”を見ても、最終的に効く質問はこれです。
- 受け入れ:犬猫は対象か(今日の条件は何か)
- 場所:ペットの待機場所はどこか(同室の可否ではなく場所)
- 方法:キャリー必須か、リードのみ可か
- 衛生:排泄・清掃・消耗品の扱い
- 更新:掲示の更新日、窓口、次に確認すべき連絡先
その投稿、拡散していい? 10秒チェック
1つでも欠けたら、拡散せず「原本へ戻る」に寄せた方が安全です。
(災害時の偽・誤情報は救命・救助や復旧の妨げになり得る、という指摘があります。)
出典:内閣府 防災(広報誌「ぼうさい」第109号掲載)/掲載号:令和5年度 第109号(掲載日:ページ内に明記なし)
- 発表元が明確
- 更新日時が明確
- 地域が一致
- 一次情報に戻れる
- 例外条件まで読める(切り抜きではない)
参考(一次情報リンク)
内閣府 防災:広報誌「ぼうさい」第109号(防災の動き)

防災の動き : 防災情報のページ - 内閣府防災の動き
日本データ通信協会 迷惑メール相談センター:災害デマ注意

災害に関連するデマ情報に注意しましょう | これまでの取り組み | 迷惑メール相談センター迷惑メール相談センターでは、総務省より委託を受けて、特定電子メール法に違反する迷惑メールに関するご相談や情報を受付けております。ご提供いただいた違反情報につきましては、総務大臣及び消費者庁長官による違反送信者への措置等に活用させていただきま...
環境省:人とペットの災害対策ガイドライン<一般飼い主編>

環境省_災害、あなたとペットは大丈夫?人とペットの災害対策ガイドライン<一般飼い主編>
在宅避難/車中避難への分岐(法律の話より安全・衛生・温度・水の判断材料)

避難は「避難所一択」になりにくく、被災状況によって 在宅避難(自宅内避難) や 車中泊避難 が選択肢に入ることがあります。内閣府も、避難所外で避難生活を送る人(在宅・車中泊など)への支援を自治体が行う前提で手引きを整備しています(出典:内閣府「在宅・車中泊避難者等の支援の手引き」/公表:2024年6月と手引き内に記載)。
犬猫を連れている場合も、「法律でどうこう」より、安全・衛生・温度・水が判断の軸になりやすいです。
1. 分岐の基本:自宅が安全なら在宅避難が成立することがある
環境省の飼い主向け資料では、「自宅が安全な場合は在宅避難(自宅内避難)も考える」旨が明記されています(出典:環境省「災害、あなたとペットは大丈夫?」PDF内/更新情報は掲載ページ側で確認)。
在宅避難が成立しやすいのは、次の条件が揃う方向です。
- 建物の安全性が保てている(倒壊・浸水・土砂の危険が低い)
- 火災・ガス漏れなど二次災害の兆候がない
- ペットを閉じ込めずに管理できる(脱走防止・割れ物対策)
- 水・トイレ・衛生を回せる見通しがある(断水長期化の可能性も含める)
犬猫目線では、避難所よりも生活環境の変化が小さく、ストレスや鳴き声トラブルが出にくい可能性があります。一方で、支援情報の取りこぼしが起きやすいので、「自治体の支援対象になっているか(物資配布・給水など)」の確認が重要になります(在宅・車中泊避難者支援の枠組みがある)。
2. 車中避難は“やむを得ず”の選択になりやすい(健康リスクが大きい)
車中泊避難は、避難所が混雑して入れない、ペットの分離運用が合わない、余震が怖いなどで選ばれがちですが、健康リスクが明確に指摘されています。内閣府の検討資料では、車中泊避難には エコノミークラス症候群 や 一酸化炭素中毒 など命に関わる危険がある、と示されています(出典:内閣府 検討資料/掲載:PDF内記載)。
別資料でも、車中泊はエコノミークラス症候群・熱中症・一酸化炭素中毒など留意点が多く、原則として推奨しないという整理(自治体ガイドライン例の引用)も示されています。
犬猫がいる場合は、さらに次が上乗せされやすいです。
- 夏:車内温度上昇(熱中症リスク)
- 冬:暖房・換気の難しさ(低体温/一酸化炭素の懸念)
- 排泄と衛生:トイレ・清掃・臭いの管理が難しい
- 鳴き声:周囲との距離が近いと摩擦が起きやすい
3. 迷いにくい判断フレーム(在宅/避難所/車中の優先順位を崩さない)
「どれが正解」ではなく、状況で入れ替わる前提で、次の順に見ると判断が早くなります。
①命の危険があるか(最優先)
倒壊・浸水・土砂・火災・ガス漏れのリスクが高いなら、在宅継続は難しくなります。
②温度と水が回るか(犬猫の生存ライン)
停電で空調が止まる、断水で給水が途切れると、在宅も車中も急に厳しくなります。支援物資・給水の情報は、自治体の更新情報を起点に拾う方がズレにくいです(在宅・車中泊避難者への支援を自治体が行う前提がある)。
③衛生と脱走防止が回るか(トラブルの芽)
在宅はガラス片・家具転倒・玄関の開閉で脱走が起きやすく、車中は排泄・清掃・臭いの管理が難しくなりがちです。
④情報の取りこぼしを防げるか(孤立回避)
避難所外にいると、掲示や口頭の周知が届きにくいことがあります。内閣府は在宅・車中泊避難者を支援対象として捉え、情報把握や支援の工夫を自治体に促しています。
4. ペット防災の最近の論点:多様な避難形態を前提に整備が進む
環境省のガイドライン改訂に関する検討資料でも、在宅避難や車中避難など多様な避難形態を事例とともに解説する必要性が論点として挙げられています(出典:環境省「改訂に係る課題と論点」資料/公開:直近の検討会資料)。
この流れからも、「避難所に入れるか」だけでなく、在宅・車中の分岐を含めて、自治体の運用や周知の更新を追うことが実務に合いやすいです。
参考(一次情報リンク)
内閣府:在宅・車中泊避難者等の支援の手引き(PDF)
https://www.bousai.go.jp/taisaku/shien/pdf/tebiki.pdf
内閣府:在宅避難者・車中泊避難者等の支援(入口)

在宅避難者・車中泊避難者の支援に関すること : 防災情報のページ - 内閣府在宅避難者・車中泊避難者の支援に関すること
環境省:災害、あなたとペットは大丈夫?(PDF)
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h3009a/a-1b.pdf
環境省:ガイドライン改訂検討会資料(在宅避難・車中避難の論点を含む)
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/saigai_guide_pet/r07_02/ref03.pdf
よくあるQ&A(「法律があるなら断られない?」「同行避難は義務?」「証明書は必要?」など)
Q1. 法律があるなら、避難所で断られない?
法律だけで「避難所で必ず受け入れ(同室も含む)」まで決まる形にはなりにくいです。運用は「自治体の方針+避難所のルール」に寄り、現場ではアレルギー配慮や動線分離などの理由で分離運用になることがあります。
出典:環境省「ペットの災害対策」/更新日:ページ内に表記なし(参照日:2026年1月15日)
出典:環境省「避難所等におけるペット連れ被災者への対応」/更新日:PDF内に明記なし(参照日:2026年1月15日)
Q2. 「同行避難」は義務?しないと違法?
一般的には「義務」というより、国の資料で基本の考え方として位置づけられている、という理解が安全です。環境省の事務連絡では「同行避難が基本」とされ、自治体・避難所側は受入体制を平時から整える必要がある、としています。
出典:環境省 事務連絡(動物愛護管理部局宛)/日付:2020年6月8日
一方で、飼い主の責任(遺棄・虐待の禁止など)は法令の範囲に入ります。災害時でも「置いていく」判断が遺棄に当たり得るかは状況で変わり得るため、断定は避けつつ、法令の趣旨(適切な管理・遺棄の禁止)を前提に「安全確保と避難行動」を組み立てる方が現実的です。
出典:e-Gov法令検索「動物の愛護及び管理に関する法律」/更新情報:サイト上の改正履歴に表示(例:令和7年6月1日施行の反映あり)
Q3. 「同行避難」って結局なに?「同伴避難」と違う?
「同行避難」はペットと一緒に避難する避難行動として整理され、避難所での同室飼養まで意味しない、という理解がズレを減らします。飼い主向け資料でも、同行避難や避難中の飼養環境確保が整理されています。
出典:環境省「災害、あなたとペットは大丈夫?」(一般飼い主向け)/更新日:2018年10月3日(掲載ページに表示)
出典:環境省「ペットを飼っている皆さまへ」/作成:2020年8月
Q4. 避難所で必要な「証明書」はある?ワクチン証明がないと入れない?
全国一律で「この書類がないと不可」と決まる形にはなりにくく、自治体・避難所の運営ルールで差が出ます。例として、自治体ガイドラインで「予防接種や寄生虫予防」などを受入条件に含めるケースもあります(地域の例示にとどめ、居住地で確認が必要)。
出典:西東京市「ペットの避難受入に関するガイドライン」/発行日:2025年7月15日(PDF表紙等に表示)
なお、犬に関しては狂犬病予防法に基づき、登録や予防注射、注射済票などの制度があります。避難所で提示を求められるかは運用次第ですが、「制度として存在する」点は押さえやすいです。
出典:e-Gov法令検索「狂犬病予防法」/更新情報:サイト上の法令ページに表示
出典:e-Gov法令検索「狂犬病予防法施行規則」/更新情報:サイト上の法令ページに表示
Q5. マイクロチップが入っていれば、必ず戻ってくる?
戻る可能性は上がりやすい一方で、「登録情報が最新か」「連絡先が生きているか」で詰まることがあります。環境省のQ&Aでも、制度開始、手続、登録情報の扱いが整理されています。
出典:環境省「犬と猫のマイクロチップ情報登録に関するQ&A」/時点:2022年11月24日
出典:環境省「犬と猫のマイクロチップ情報登録について」/更新日:ページ内に表記なし(参照日:2026年1月15日)
Q6. 「避難所がダメなら車中避難でいい?」法律的に問題ない?
法律の話より、健康・安全のリスクが先に立ちます。車中泊避難は血栓(いわゆるエコノミークラス症候群)や熱中症、一酸化炭素などのリスクが指摘されており、犬猫がいると温度・換気・排泄の難易度が上がりやすいです。避難所・在宅・車中は固定ではなく、支援の最新情報と安全条件で組み替える視点が合います。
出典:内閣府「在宅・車中泊避難者等の支援の手引き」/公表:2024年6月(手引き内に記載)
Q7. SNSの情報は「根拠」になる?スクショで十分?
SNSは「公式情報へつなぐ入口」としては有用でも、法律判断や受け入れ条件の根拠にするには弱くなりがちです。スクショは更新日や例外条件が抜けやすいので、発表元と更新日時が確認できる原本(自治体ページ、環境省資料、避難所の掲示など)に戻す方がズレにくいです。
出典:環境省「ペットの災害対策」/更新日:ページ内に表記なし(参照日:2026年1月15日)
参考(一次情報リンク)
環境省:ペットの災害対策

環境省_ペットの災害対策 [動物の愛護と適切な管理]
環境省:災害、あなたとペットは大丈夫?(一般飼い主編)

環境省_災害、あなたとペットは大丈夫?人とペットの災害対策ガイドライン<一般飼い主編>
環境省:犬と猫のマイクロチップ情報登録に関するQ&A(2022/11/24時点)

環境省_犬と猫のマイクロチップ情報登録に関するQ&A [動物の愛護と適切な管理]
e-Gov:動物の愛護及び管理に関する法律

e-Gov 法令検索電子政府の総合窓口(e-Gov)。法令(憲法・法律・政令・勅令・府省令・規則)の内容を検索して提供します。
e-Gov:狂犬病予防法

e-Gov 法令検索電子政府の総合窓口(e-Gov)。法令(憲法・法律・政令・勅令・府省令・規則)の内容を検索して提供します。
まとめ
ペット防災の「法律」は、避難所での受け入れ方法まで一気に決める仕組みというより、飼い主の基本責任(適切な飼養管理、遺棄・虐待を避ける観点など)を支える土台として理解するとズレが起きにくくなります。
出典:e-Gov法令検索「動物の愛護及び管理に関する法律」/改正履歴:令和7年6月1日施行の反映あり
一方で、災害時の実務は「法律だけ」では決まりにくく、国の指針(ガイドライン)+自治体(条例・地域防災計画等)+現場(避難所運営ルール)が重なって運用されます。環境省が策定した「人とペットの災害対策ガイドライン」は、自治体が地域の実情に応じて対策を検討する際の参考資料として位置づけられています(配布の報道発表もあり)。
出典:環境省「人とペットの災害対策ガイドライン」掲載ページ/更新日:ページ内に表記なし(参照日:2026年1月15日)
出典:環境省 報道発表「人とペットの災害対策ガイドラインの配布について」/発表日:2018年4月27日
「同行避難」は、避難所での同室を保証する言葉ではなく、ペットと共に避難する行動として整理されます。受け入れ条件(同室可否、分離運用、物資配布、給水の扱い等)は地域・避難所で差が出やすいため、用語で結論を作るより、掲示や当日の案内で運用を確認する方が現実に合いやすいです。
出典:環境省「あなたとペットは大丈夫?(一般飼い主向け)」掲載ページ/更新日:2018年10月3日
出典:環境省「ペットの災害対策」/更新日:ページ内に表記なし(参照日:2026年1月15日)
迷子・脱走の場面は「探す」より先に、届出→掲示→照合の流れで“連絡が戻る状態”を作ることが効きます(自治体の動物管理部局、警察、動物病院など)。犬猫はマイクロチップの制度もあるため、登録情報が最新かが照合の詰まりを減らします。
出典:環境省「収容動物検索情報サイト」/更新日:ページ内に表記なし(参照日:2026年1月15日)
出典:環境省「犬と猫のマイクロチップ情報登録に関するQ&A」/時点:令和4年11月24日時点
情報が錯綜する局面では、SNSは「一次情報へつなぐ入口」に留め、発表元と更新日(時刻)が確認できる原本へ戻す判断が安全です。災害時の偽・誤情報は救命・救助や復旧の妨げになり得る、と公的に注意喚起されています。
出典:内閣府 防災「災害時におけるインターネット上の偽・誤情報について」/更新日:ページ内に表記なし(参照日:2026年1月15日)
避難の分岐(在宅避難/車中避難)は、法律論より安全・衛生・温度・水が判断軸になりやすく、避難所外の避難者支援の枠組みも整備されています。
出典:内閣府「在宅・車中泊避難者等の支援の手引き」/公表日:2024年6月28日(PDF冒頭)



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