災害が起きたとき、「ペットは連れて避難すればいい」と思っていても、実際は迷いやすい点がいくつもあります。
大きな理由は、同行避難(避難所まで一緒に移動する)と、同伴避難(避難所で同じ空間で過ごせる)が混同されやすいことです。言葉の印象だけで判断すると、避難所に着いてから「一緒にいられない」「置き場所が決まっている」「条件がある」といった現実に直面して戸惑いやすくなります。
さらに、発災直後は情報が不足しがちです。停電や断水、道路状況、避難所の受け入れ状況が読めない中で、犬猫の安全確保や脱走防止、必要物の持ち出しを同時に進める必要が出てきます。焦りが強いほど、リードの付け忘れ、キャリーの不備、迷子対策の不足など「移動中の事故」が起こりやすくなります。
このページでは、災害時 ペット 対応の基本として、同行避難の意味と限界をはっきりさせたうえで、発災直後に優先しやすい順番、在宅避難・車中避難との分岐、避難所ルール確認の要点までを一本につなげて整理します。
「何から手を付けるか」「どこでつまずくか」を先回りして把握できると、避難行動が遅れにくくなり、犬猫のストレスやトラブルも抑えやすくなります。
次の内容: 同行避難とは何か、同伴避難との違いと誤解されやすいポイントを言葉の整理から確認します。
- まず結論:同行避難とは(定義/誤解しやすい点/同伴避難との違い)
- 災害時のペット対応:最優先の順番(人の安全→確保→脱走防止→状況判断)
- 同行避難が必要になりやすいケース/在宅避難でよいケース(分岐条件)
- 同行避難の準備(キャリー・リード・名札・写真・連絡先・薬)
- 移動中の注意(車中の暑さ寒さ/酔い/迷子・脱走対策)
- 避難所での過ごし方(ルール確認/居場所作り/衛生/吠え・トイレ対策)
- 体調管理の入口(脱水・暑さ寒さ・ストレス/危険サインの拾い方)
- 家族共有:役割分担と連絡テンプレ(紙+スマホ)
- 持ち物チェックリスト(最低限/余裕があれば/書類・写真・記録)
- よくあるQ&A(同伴できる?猫トイレは?吠えたら?など)
- まとめ
まず結論:同行避難とは(定義/誤解しやすい点/同伴避難との違い)

同行避難は、ペットと一緒に避難所まで移動することを指します。
ポイントは「避難所へ向かう行動」に焦点があることで、避難所でペットと同じ空間にいられることを意味しない場合があります。言葉の響きだけで「避難所でも一緒に生活できる」と受け取ると、現地で想定外が起きやすくなります。
一方、同伴避難は、一般に避難所でペットと同じ場所(同室や同スペース)で過ごせる状態を指す言い方として使われます。ただし、この呼び方や扱いは自治体・避難所ごとに差があり、「同伴可」とされていても、実際には次のような条件が付くことがあります。
- ペットは別室や専用スペースで、飼い主の居住エリアとは分かれる
- ケージ/クレート(キャリー)管理が前提になる
- 頭数、サイズ、ワクチン状況、咬傷歴などで受け入れ条件が変わる
- 鳴き声、臭い、アレルギー配慮のために運用ルールが厳しめになる
誤解しやすい点は、「同行避難=同伴避難」ではないことに加えて、避難所が唯一の避難先ではないことです。自宅が安全に保てるなら在宅避難、車中避難が現実的な場合もあり、避難所に到着することだけが正解にならないケースがあります。
つまり、同行避難は「連れて逃げるための基本動作」ではあるものの、避難所での生活がどうなるかは別問題で、事前のルール確認と分岐判断がセットになります。
言葉の整理をもう一段だけシンプルにすると、次のイメージが近いです。
- 同行避難:一緒に避難所へ行く(移動の考え方)
- 同伴避難:避難所で一緒に過ごせる(滞在の考え方)
- 現実:避難所の運用次第で、同伴が難しい/限定的なこともある
この違いを最初に押さえておくと、「避難所に着いてからの想定外」で動きが止まりにくくなり、犬猫の安全確保や迷子・脱走防止にも集中しやすくなります。
次の内容: 発災直後に何を優先するかを、迷いにくい順番(人の安全→確保→脱走防止→状況判断)で整理します。
災害時のペット対応:最優先の順番(人の安全→確保→脱走防止→状況判断)

発災直後は情報が少なく、家の中も外も危険が増えやすい状態です。犬猫のために動く前に、まず人の安全を確保してからペット対応に移るほうが、結果的に全員が落ち着きやすくなります。優先順位を「4つの段」に分けておくと、焦っても行動がブレにくくなります。
人の安全(最優先)
人が転倒・負傷すると、ペットの移動や管理が一気に難しくなります。揺れが続く可能性があるときは、足元のガラス片、倒れた家具、落下物を避けられる位置へ寄せることが優先になります。屋外へ出る場合も、塀や看板、電線など二次災害のリスクを意識しておくと安心です。
つまずきやすい点
犬猫を先に抱き上げたくなる場面が多いですが、周囲が崩れやすい状態だと、人もペットも同時に危険になります。安全が取れないと感じたら「一旦その場をやり過ごす」判断が必要になる場合もあります。
ペットの確保(逃げ道を塞ぐ・落ち着かせる)
人の安全が取れたら、次は犬猫がパニックで飛び出さない状態に寄せます。玄関や窓の開閉、破損した網戸、ベランダの隙間など、逃走ルートが増えやすいので、まず出口を減らすイメージが役に立ちます。
- 犬はリードと首輪(またはハーネス)を装着して“つながる状態”にする
- 猫はキャリー(クレート)へ入れ、扉のロックを確認する
- 多頭の場合は「確保が終わった個体から安全な場所へまとめる」と混乱が減りやすい
つまずきやすい点
怖がった猫は家具の裏や高所に隠れたり、抱き上げると暴れて脱走につながることがあります。無理な追い込みは逆効果になる場合があるので、まず部屋を閉めて範囲を狭め、キャリーを見える場所に置いて落ち着くのを待つほうが安全なこともあります。
脱走防止(迷子対策を“今あるもので”乗せる)
確保できたら、次は「もし離れたら戻せる仕組み」をできる範囲で追加します。名札や迷子札、マイクロチップ登録が整っていれば強いですが、発災直後は手元にあるもので補強する考え方が現実的です。
- 首輪に名札が付いているか確認する(外れやすい留め具も点検)
- 首輪が抜けやすい犬は、ハーネス併用を検討する
- 猫キャリーは二重ロック、移動時はファスナー開き防止を意識する
- スマホで犬猫の写真(顔・模様・首輪が分かる)をすぐ撮っておく
- 家族と連絡が取れるなら、特徴と現在地を共有しておく
つまずきやすい点
避難の途中で「ちょっと抱っこ」「少し開けて落ち着かせる」が事故のきっかけになりやすいです。落ち着かせたいほど、リード・扉・ファスナーの確認を先に挟むほうがトラブルを避けやすくなります。
状況判断(避難の分岐を決める材料を集める)
ここまでで“今すぐ逃げられる形”が整ったら、避難の分岐(在宅避難/同行避難/車中避難)を決める材料を集めます。判断は「安全」「継続性」「受け入れ」の3つで考えると整理しやすいです。
- 安全:建物の損傷、余震・浸水・土砂のリスク、周辺の危険物
- 継続性:停電・断水が続く可能性、寒暖差、食事・水・トイレの確保
- 受け入れ:避難所のペットルール、混雑状況、飼い主の体調や移動手段
避難所に向かう場合は、到着後に「同じ空間で過ごせるか」は別の問題になりやすいので、できれば自治体情報や避難所掲示でルールを確認し、必要なら代替先(車中・親族・ペット可施設など)も視野に入れます。
同行避難が必要になりやすいケース/在宅避難でよいケース(分岐条件)

避難の選択は「避難所に行くかどうか」よりも、犬猫と一緒に安全を保てるかで整理すると迷いが減ります。ここでは、同行避難が必要になりやすいケースと、在宅避難で成立しやすいケースを、判断材料として分けます。車中避難はその中間(代替手段)として扱うと理解しやすいです。
同行避難が必要になりやすいケース(自宅に留まるリスクが高い)
自宅が危険、または生活が続けられない状態だと、同行避難を含む「家の外へ移る」選択が現実的になります。
- 建物の損傷が疑われる(傾き、壁の亀裂、天井材の落下、ドアの開閉不良など)
- 浸水・土砂災害の危険が高い地域で、警戒レベルが上がっている/避難情報が出ている
- 余震・強風・豪雨などで二次災害が続く可能性が高い
- 断水・停電が長引きそうで、犬猫の体温管理・給水・衛生が維持しづらい
- 室内環境が危険(ガラス片、倒れた家具、暖房・冷房が使えず寒暖差が厳しい、異臭・漏電の不安など)
- 飼い主の体調や家族構成的に、在宅での世話が継続できない可能性がある
このタイプは「安全を確保できない」「継続が難しい」が軸です。同行避難を選ぶ場合でも、避難所での同伴可否は別問題なので、到着後の運用(別室・クレート管理など)を想定し、代替先も併走で検討します。
在宅避難でよいケース(自宅のほうが犬猫の負担が少ない)
在宅避難は「動かない」ことが目的ではなく、動かないほうが安全で落ち着くと判断できるときの選択肢です。犬猫は環境変化が大きいほどストレスが出やすいので、条件が揃えば在宅のほうが安定しやすいことがあります。
- 建物・周辺に大きな危険がなく、余震や浸水のリスクが低い
- 室内の危険物(ガラス片、倒れた家具、落下物)をある程度片付けられ、逃走ルートも減らせる
- 給水・トイレ・保温(または暑さ対策)の最低限が確保でき、数日単位で回せそう
- 近隣で火災やガス漏れなどの重大リスクがなく、外に出るほうが危険な状況ではない
- 飼い主が在宅で見守れ、犬猫の体調や性格的に移動が強い負担になりそう(極端な怖がり、パニック、持病で環境変化に弱い等)
このタイプは「安全が保てる」「生活が回る」「犬猫の負担が少ない」が軸です。在宅を選ぶ場合も、状況が変わったときにすぐ同行避難へ切り替えられるよう、キャリー・リード・名札などを手の届く場所にまとめておくと安心です。
車中避難が現実的になりやすい場面(避難所が難しい/中継地点が必要)
車中避難は「避難所に入れない」「入れるまでの待機」「ペットのストレスを下げたい」など、一時的な中継として選ばれることがあります。
- 避難所のペット受け入れが不明/混雑で入れない
- 同伴は難しいが、外の危険が高く一旦離れたい
- 猫が人混みや音でパニックになりやすく、落ち着く場所が必要
- 在宅が不安だが、避難所に入る準備が整っていない(クレートがない等)
ただし車内は、暑さ寒さ・換気・脱水が急にリスクになりやすいので、短時間でも条件確認が必要になります(次章で移動・車中の注意をまとめます)。
分岐判断を早くするチェック(迷いを減らす3問)
発災直後の迷いを減らすために、次の3問で方向性だけ先に決めておくと動きやすくなります。
- 自宅に今いることが危険か(建物・浸水・土砂・火災など)
- 生活の最低限(給水・体温管理・衛生)を数日回せる見込みがあるか
- 犬猫にとって、移動と環境変化の負担よりも、外へ出るメリットが上回る状況か
「危険が高い」または「回せない」なら同行避難寄り、「安全で回せる」なら在宅寄り、どちらにも決めきれないなら車中を含めた中継を挟む、という整理がしやすくなります。
次の内容: 同行避難に備える具体物(キャリー・リード・名札・写真・連絡先・薬など)を、抜けが出にくい形でまとめます。
同行避難の準備(キャリー・リード・名札・写真・連絡先・薬)

同行避難の準備は「全部そろえる」よりも、発災直後に“連れて動ける状態”を作れるかが中心になります。犬猫の安全確保、迷子・脱走防止、体調の崩れを減らすために、優先度の高い順に整理します。
キャリー/クレート(移動の安全を作る道具)
避難所や車中、移動中のどこでも「囲い」があると事故が減りやすくなります。猫は特にキャリーが前提になりやすく、犬もクレートがあると落ち着きやすい傾向があります。
- 猫:扉がしっかり閉まり、持ち手が安定するタイプが安心
- 犬:サイズに余裕があり、伏せて方向転換できる程度が目安になりやすい
- 共通:底が滑りにくい、通気が確保できる、扉が二重で止められると安心感が増す
避難時は「入れたら終わり」ではなく、持ち上げた拍子に扉が緩む、ファスナーが開くなどのトラブルが起きやすいので、ロックの確認を習慣化しておくと事故が減ります。
リード/首輪/ハーネス(犬の“つながる状態”を作る)
犬はパニックで普段より強く引く可能性があります。首輪だけだと抜けやすい犬は、ハーネス併用のほうが安心な場合があります。
- リードは手が離れにくい形(持ち手が太い、滑りにくい)だと扱いやすい
- 伸縮リードは状況によっては制御が難しくなることがあるため、短めのリードが安心な場面もあります
- 首輪のゆるみ、バックルの劣化は、平時に点検しておくと安心です
名札・迷子対策(戻ってこられる可能性を上げる)
同行避難の途中で一番怖いのは迷子・脱走です。迷子対策は「1つ」ではなく、複数の手段を重ねるほうが強くなります。
- 名札(電話番号・名字だけでも有効な場合があります)
- 迷子札(外れにくい固定方法だと安心)
- マイクロチップ装着・登録情報の更新(済んでいれば強い)
- 迷子時に備えた連絡先メモ(家族・近隣・かかりつけ先など)
災害時は電話がつながりにくいこともあるので、連絡先は紙でも残すほうが安心感が増します。
写真(本人確認と情報共有のスピードを上げる)
写真は「迷子の捜索」だけでなく、「避難所での確認」「保護されたときの照合」に役立ちます。今あるスマホで揃えられる準備として優先度が高めです。
- 顔がはっきり分かる正面
- 体の模様や特徴が分かる横姿
- 首輪や名札が写っているもの
- 多頭なら個体ごとに分かる写真
加えて、体重や持病、食事の種類をメモにしておくと、避難先で情報が伝えやすくなります。
連絡先(迷いを減らす“確認ルート”を作る)
発災直後は正確な情報が少なく、避難所ルールも場所で差が出ます。連絡先がまとまっていると、判断が遅れにくくなります。
- 自治体の防災情報(公式サイト・防災アプリ・広報)
- 避難所の運営主体(施設、自治会、学校など)
- かかりつけの動物病院(診療時間や受け入れ状況の確認先)
- 家族・親族・協力者(預かりや合流の相談先)
スマホだけだと充電切れのリスクがあるため、紙のメモがあると安心です(家族共有は後の章でテンプレ化します)。
薬・持病関連(体調悪化のリスクを下げる)
持病がある犬猫は、環境変化やストレスで体調が揺れやすいことがあります。薬そのものに加えて、情報が揃っていると対応が早くなります。
- 常用薬(数日分の余裕があると安心)
- 処方内容が分かるメモ(薬名・用量・頻度)
- アレルギーや持病の情報
- 既往歴や注意点(発作が起きやすい条件などが分かれば)
薬は温度や湿気の影響を受けることもあるため、保管方法はかかりつけ先の案内に沿うほうが安全です。
準備のまとめ方(発災直後に迷わない形)
準備は「箱にまとめる」よりも、発災直後に取り出せる配置が重要になりやすいです。
- キャリーは出しやすい場所に置き、猫が嫌がりにくいよう普段から見える位置に慣らす
- リード・名札は玄関付近など“出る動線”に寄せる
- 写真・連絡先・薬情報はスマホと紙の二重にして、家族でも共有する
次の内容: 移動中に起こりやすい事故(車中の暑さ寒さ、酔い、迷子・脱走)を避けるための注意点を具体的に整理します。
移動中の注意(車中の暑さ寒さ/酔い/迷子・脱走対策)

同行避難でトラブルが起きやすいのは「避難所に着く前」です。家を出た瞬間に、犬猫は音・揺れ・人の気配で普段より驚きやすくなり、脱走や体調悪化につながることがあります。移動中は、暑さ寒さ・酔い・逃走の3つを重点的に見ておくと安全性が上がります。
車中の暑さ・寒さ(短時間でも負担が出やすい)
車の中は、外気以上に温度が振れやすく、停車中に急変しやすい環境です。停電や渋滞でエアコンが使えない場面も想定されるため、「暑さ寒さのリスクが高い条件」を先に知っておくと判断が早くなります。
- 暑さが危険になりやすい条件:日差しが強い、無風、停車時間が長い、黒い車体、窓が閉め切り
- 寒さが負担になりやすい条件:夜間、雨風、濡れた体、床が冷たい、長時間の待機
対策の考え方は「車内を密閉しない」「直射日光を避ける」「体が冷えすぎないようにする」です。
毛布やタオルで包む場合も、呼吸の邪魔にならないこと、熱がこもりすぎないことが大切になります。犬猫は体調によって適温が揺れるため、同じ対策が常に正解にならない点は意識しておくと安心です。
酔い・不安(揺れと音で悪化しやすい)
移動で吐いたり、よだれが増えたり、落ち着きがなくなることがあります。酔いと不安は重なりやすく、発災時は普段より出やすい傾向があります。
- 口周りが濡れる、よだれが増える
- 小刻みに震える、呼吸が速くなる
- 鳴き続ける、爪で掻く、逃げようとする
- 吐く、下痢気味になる
酔いやすい子は、急に長距離を走らず、可能なら短い移動で様子を見るほうが負担が軽くなる場合があります。給餌直後の移動は吐きやすくなることもあるため、状況が許すならタイミングをずらす考え方もあります(ただし空腹がストレスになる場合もあるので、様子に合わせた調整が必要です)。
迷子・脱走対策(「開ける瞬間」が危険になりやすい)
脱走の多くは、車のドア、キャリーの扉、玄関、避難所の出入口など「開ける瞬間」に起こりやすいです。発災時は人も焦りやすく、確認が抜けがちになります。
犬の脱走を避けるコツ
- リードは手首に軽く通すなど、落としにくい持ち方にする
- 首輪が抜けやすい犬は、ハーネス併用のほうが安心な場合がある
- 車の乗り降りは、先にドアを少しだけ開けて周囲を確認し、犬を近くに寄せてから行う
- 休憩で外に出すときは、人通り・車通りが少ない場所を選びやすい
猫の脱走を避けるコツ
- 猫は原則としてキャリー(クレート)から出さないほうが安全な場面が多い
- ファスナータイプは、開き止め(カラビナ等)で二重にしておくと事故が減りやすい
- 扉のロックが甘いと、持ち上げた拍子に開くことがあるため、移動前に毎回確認する
- どうしても出す必要がある場面は、密閉できる空間で、出口を完全に塞いでからが安全です
移動中に起きやすい“見落とし”を減らす小さな工夫
発災直後は、頭の中が情報でいっぱいになりやすいので、「毎回同じ確認」を決めておくと抜けが減ります。
- 出発前:名札/リード/キャリーのロック/スマホ充電
- 乗車前:犬はリードを短く持つ、猫はキャリーの持ち手を安定させる
- 停車時:直射日光・換気・犬猫の呼吸の速さを確認
- 再出発:扉のロックとファスナー、リードの絡まりを確認
「一度確認したから大丈夫」より、環境が変わるたびに再確認するほうが安全に寄りやすいです。
次の内容: 避難所での過ごし方(ルール確認、居場所作り、衛生、吠え・トイレ対策)を、トラブル回避の視点で整理します。
避難所での過ごし方(ルール確認/居場所作り/衛生/吠え・トイレ対策)

避難所では「到着できたか」よりも、「その後を回せるか」で困りやすくなります。ペット同伴の運用は避難所ごとに差が出やすく、現地で初めて分かる条件もあります。トラブルを避けるために、最初にルールを確認し、次に居場所と衛生、最後に吠え・トイレなど生活面の工夫へ進むと整理しやすくなります。
ルール確認(最初に押さえるべきポイント)
同行避難で避難所へ行っても、ペットと同じ空間で過ごせるとは限りません。まず確認したいのは「どこで」「どう管理するか」です。
- ペットの居場所は 同室/別室/屋外テント/体育館の一角 など、どれに該当するか
- 管理は クレート(キャリー)必須 か、リード係留が可能か
- 散歩・排泄の場所と時間、ゴミの扱い
- 鳴き声、咬傷、アレルギー配慮などの注意事項
- 受け入れ条件(頭数、サイズ、予防状況、持ち物の指定など)
この段階で大事なのは、「可能か不可能か」だけでなく、条件付きで運用できるかを把握することです。条件が厳しい場合は、在宅避難や車中避難などの分岐を検討し直す材料にもなります。
居場所作り(落ち着ける“拠点”を作る)
避難所では人の気配や音が多く、犬猫が落ち着きにくいことがあります。できる範囲で「いつもより刺激を減らす」方向に寄せると、吠えやパニックを減らしやすくなります。
- クレート(キャリー)にタオルを掛け、視界を少し遮って刺激を減らす
- 風通しや人の動線を避け、可能なら端の位置を選ぶ
- 寒暖差が強い場所(出入口付近、床の冷えが強い場所)を避ける
- 物を置く向きや配置を固定し、犬猫が“いつもの場所”と認識しやすくする
猫は特に、狭く暗い場所のほうが落ち着きやすいことがあります。無理に外へ出さず、キャリー内で安心できる状態を作るほうが安全な場面が多いです。
衛生(におい・感染・周囲配慮の基本線)
避難所では「臭い」「毛」「排泄物」がトラブルの火種になりやすいです。完璧を目指すより、周囲に迷惑が広がりにくい最低限を押さえるほうが現実的です。
- 排泄物は密閉できる袋に入れ、ルールに沿って処理する
- トイレ用品やシートは不足しやすいので、使い方を絞る(無駄打ちを減らす)
- 手指の清潔(ウェットシートや消毒)で、触れた後に整える
- 水入れ・食器は汚れが残りやすいので、拭き取りを習慣にする
感染対策は状況に左右されますが、「排泄物の処理」「手の清潔」「食器周りの汚れ」を抑えるだけでも、周囲トラブルは減りやすくなります。
吠え・鳴き声の対策(叱るより“刺激を減らす”)
犬の吠えや猫の鳴き声は、飼い主の焦りと周囲の緊張が重なると悪化しやすいです。叱る方向に寄ると、さらに不安が上がる場合もあるため、まず刺激を減らす工夫が役立ちます。
- 視界を遮る(タオルで覆う、人の動線から外す)
- 落ち着ける匂い・寝具を使う(普段使いの布があると落ち着くことがあります)
- 犬は可能なら短い散歩で気分転換(ルールに沿って、混雑を避ける)
- 人の出入りが多い時間帯は、刺激が増える前提で環境を整える
吠えが強い場合は、避難所の担当者に「どの時間帯なら動線が空くか」「どの場所なら負担が少ないか」を相談して、運用面で工夫できる余地を探すほうが現実的です。
トイレ対策(犬と猫で考え方が変わる)
トイレは避難生活のストレスを大きく左右します。犬猫で困り方が違うため、分けて考えると整理しやすいです。
犬のトイレ
- いつもの排泄リズムが崩れやすいので、散歩の時間と回数を“最小限でも固定”できると安定しやすい
- 排泄場所が決まっている場合は、そこに合わせる
- 便や尿の回数が極端に減る、苦しそうな様子がある場合は、体調面も視野に入る
猫のトイレ
- 猫は環境変化で排泄を我慢しやすく、膀胱トラブルにつながる可能性が上がることがあります
- 可能なら猫用トイレ(簡易でも)を用意し、キャリーの外に出す場合は逃走防止が最優先
- 周囲の音や人の気配が強いと排泄しづらいことがあるため、トイレの位置を落ち着ける方向へ寄せる
猫は「出すこと」自体が脱走リスクになります。トイレのために出す場合は、密閉できる環境か、運営側のルールに沿って安全を確保できるかが前提になります。
避難所で困りやすいポイントを先に共有しておく
避難所は“初対面の人が集まる環境”なので、先に状況を共有できると誤解が減りやすくなります。
- 犬猫の性格(怖がり、音に敏感、吠えやすいなど)
- 持病や注意点
- 迷子対策の状況(名札、マイクロチップなど)
- 必要な配慮(近くに置かないほうが良い刺激など)
「できる範囲で共有する」だけでも、トラブルの芽を減らしやすくなります。
体調管理の入口(脱水・暑さ寒さ・ストレス/危険サインの拾い方)

同行避難や避難所生活では、犬猫は「環境の変化」「食事や水の変化」「音や人の多さ」で体調が揺れやすくなります。大きな病気かどうかを即断するよりも、まずは脱水・暑さ寒さ・ストレスの3つから崩れやすい入口を押さえ、危険サインを早めに拾える状態を作るほうが現実的です。
脱水(飲めている“つもり”が起きやすい)
避難時は水の量が限られたり、落ち着かずに水を飲まなかったりして、脱水が進むことがあります。特に猫は我慢しやすく、いつもより飲水量が減っていても気づきにくいことがあります。
- 水を置いても口を付けない、数口でやめる
- 口の中が乾いて見える、よだれが増える(緊張でも起きます)
- 尿が明らかに少ない、猫が排尿を我慢していそう
- 元気がない、反応が鈍い、寝てばかり
飲ませようとして無理に口へ入れるより、少量を回数多めに与える、落ち着ける環境で水を置くなど、負担を増やさない工夫が向きやすいです。
暑さ・寒さ(避難先の“温度ムラ”が影響しやすい)
避難所や車中では、暖房・冷房が効かず、床の冷えや直射日光、すきま風などで体温が揺れやすくなります。犬猫の体調や年齢、被毛の状態で感じ方に差が出るため、「いつも通り」を前提にしないほうが安全です。
- 暑さのサインになりやすい様子:呼吸が速い、落ち着かない、舌を出してハァハァする、ぐったりする
- 寒さのサインになりやすい様子:震える、丸くなって動かない、床に伏せたまま、耳先や足先が冷たく感じる
暑さも寒さも、放置すると急に悪化することがあります。環境を少し変える(場所の移動、風の当たり方の調整、タオルでの保温や日差しカットなど)で改善することもあるので、体調そのものだけでなく「場所との相性」を見ると判断しやすいです。
ストレス(“問題行動”に見えて実は不安の反応のことがある)
避難時は、ストレスが行動に出やすくなります。吠え、震え、隠れる、攻撃的になる、食べないなどは、環境の刺激が強いほど起きやすい反応です。
- 犬:吠え続ける、そわそわする、過呼吸気味、落ち着けない
- 猫:キャリー内で固まる、隠れる、威嚇、過度に毛づくろいする
- 共通:食べない、眠れない、呼吸が浅い、触られるのを嫌がる
叱って止めるより、刺激を減らす(視界を遮る、動線から外す、匂いのある布を置く)方向に寄せるほうが落ち着く場合があります。ストレスが続くと体調も崩れやすくなるので、「落ち着ける拠点」を作ることが体調管理にもつながります。
危険サインの拾い方(受診や相談の判断材料になる変化)
避難中は、軽い不調と危険な変化の線引きが難しくなります。医療的な断定は避けつつも、「普段と明らかに違う」「時間が経っても戻らない」変化は見逃さないほうが安心です。
- ぐったりして立てない、反応が極端に弱い
- 呼吸が苦しそう、呼吸が速い状態が長く続く
- 吐く・下痢が止まらない、水も受け付けない
- 排尿が極端に少ない、尿が出ない様子が続く
- 歩き方が変、痛がる、触られるのを強く嫌がる
- けいれんのような動き、意識がぼんやりしている
こうした変化があるときは、避難所運営や自治体の窓口、動物病院などへ相談し、状況に応じた対応を確認するのが現実的です。移動の負担も大きいので、「連れて行けるか」だけでなく「今の環境でできること」を同時に考えると判断しやすくなります。
毎日見るポイントを固定する(不調の早期発見につながりやすい)
避難生活では、細かな観察を続けるのが難しくなります。見るポイントを固定すると、変化に気づきやすくなります。
- 食べた量(食欲の落ち方)
- 水を飲んだか(飲水の回数や量の感覚)
- 排泄(回数、量、いつもと違う様子)
- 反応(呼びかけへの反応、落ち着き)
- 呼吸(速さ、苦しそうな様子)
「いつもより少し違う」が積み重なると、後で大きな不調に見えることがあります。小さな変化を拾って、環境の調整や相談につなげられる形にしておくのが体調管理の入口になります。
家族共有:役割分担と連絡テンプレ(紙+スマホ)

災害時は「誰が何をするか」が曖昧だと、探し物や連絡の行き違いが起きやすくなります。犬猫の同行避難は、移動中の脱走防止や持ち物の管理など、同時並行が増えるため、家族共有の型があると迷いが減ります。ここでは、役割分担の考え方と、紙+スマホで使える連絡テンプレをまとめます。
役割分担の基本(3役に分けると回りやすい)
人手が少なくても、役割の切り分けだけで動きやすくなります。家族や同居人がいる場合は、次の3役に分けるイメージがシンプルです。
ペット担当(確保・脱走防止・体調)
- 犬はリード装着、猫はキャリーへ入れる
- 名札や迷子対策の確認
- 呼吸・落ち着き・水分など体調の様子を見る
- 移動中の扉やファスナーの再確認
荷物担当(持ち物・書類・薬)
- 最低限の持ち物(食事、水、トイレ、タオルなど)をまとめる
- 薬や持病メモ、写真、連絡先メモを持つ
- モバイルバッテリー、ライトなどを確保する
- 玄関付近に集約して取り出しやすくする
情報・連絡担当(避難先の確認・共有)
- 自治体情報、避難所の開設状況、ペットルールを確認する
- 合流先や連絡手段を家族で統一する
- 「今どこ」「次どこへ行く」を短文で共有する
- 迷子・脱走時に連絡の窓口になる
1人や2人しかいない場合でも、「今はペット担当」「次は情報担当」というように順番を決めると、抜けが減ります。
連絡手段の決め方(混乱しやすいポイントを先に潰す)
災害時は電話がつながりにくくなることがあります。連絡手段は複数持ちつつも、「メイン」を決めておくと混乱が減ります。
- メイン:メッセージアプリ(短文で残るもの)
- サブ:SMS(回線状況で届く場合がある)
- 予備:紙の集合場所メモ(スマホが使えない場合)
連絡が取れない前提で、集合場所を2つ決めておくと現実的です。
例:①近所の安全な目印 ②広域避難先(親族宅など)
共有しておく情報(“必要な時に出せる”形にする)
いざという時に役立つのは、細かい説明より「確認に必要な情報がまとまっていること」です。
- 犬猫の情報:名前/写真/特徴/年齢/持病/薬
- 迷子対策:名札の内容/マイクロチップ有無/登録先の情報
- かかりつけ先:動物病院名/電話/場所
- 避難先候補:避難所名/住所/ペット運用の要点(分かる範囲)
- 家族連絡:代表者の連絡先/緊急連絡先/合流ルール
紙は防災袋に、スマホはメモアプリや共有ノートなどに入れて、どちらか片方が使えなくても回る形が安心です。
連絡テンプレ(短文で状況が伝わる形)
発災直後は長文が読めないこともあります。テンプレは「必要情報だけ」を短く送れる形が便利です。
家族向け:現在地と次の行動
- 「今:〇〇(住所/目印)。犬(猫)は確保済み。次:〇〇へ移動予定。連絡手段:〇〇。」
- 「避難所:〇〇。ペットは〇〇(別室/専用スペースなど)。必要:水/トイレ/毛布。」
- 「車中待機:〇〇(駐車場所)。暑さ寒さ:問題なし/不安あり。次の判断:〇時に更新。」
迷子・脱走時:探すための情報
- 「犬(猫)迷子:〇〇(場所)。時間:〇時。特徴:〇〇。首輪:〇色、名札:あり/なし。写真送付。」
- 「見かけたら:追わずに距離を取り、〇〇へ連絡(代表者:〇〇)。」
避難所運営・関係先へ:確認したい内容
- 「ペット同行避難について確認:受け入れ可否、居場所(同室/別室)、必要な持ち物、トイレ場所、散歩時間。」
“誰に何を送るか”を決めておくと、同じ情報を何度も打つ負担が減ります。
紙テンプレ(停電・充電切れに備える)
紙はA4 1枚に収まると扱いやすいです。手書きで埋められる形にすると更新もしやすくなります。
- 家族代表者:____ 電話:____
- 集合場所①(近所):____
- 集合場所②(広域):____
- 犬:特徴____ 名札____ 写真あり(□)
- 猫:特徴____ 名札____ 写真あり(□)
- 持病・薬:____
- かかりつけ:____
- 避難先候補:____(ペット運用:____)
- 最終連絡(日時・場所):____
紙は濡れると読めなくなることがあるため、ジップ袋などで保護しておくと安心です。
次の内容: 同行避難の持ち物を、最低限/余裕があれば/書類・写真・記録に分けたチェックリストとしてまとめます。
持ち物チェックリスト(最低限/余裕があれば/書類・写真・記録)

同行避難の持ち物は、全部を完璧に揃えるよりも「避難所に着くまでの安全」と「着いてから回る最低限」を優先すると、現実的に準備しやすくなります。ここでは、最低限/余裕があれば/書類・写真・記録の3枠で整理します。犬猫どちらにも共通する項目は多いですが、猫のトイレやキャリー運用など、違いが出やすい部分は補足します。
最低限(同行避難でまず困りにくくするセット)
移動中の事故と、到着直後の困りごとを減らす目的の最低限です。
- キャリー/クレート(猫は特に必須になりやすい)
- リード(犬用)/予備のリード(切れ・紛失対策)
- 首輪/ハーネス(犬)+名札(連絡先入り)
- 迷子対策:名札・迷子札(外れにくい形)
- 飲み水(少量でも)+水入れ(折りたたみ等)
- フード(数食分でも)
- トイレ用品:犬用うんち袋、ペットシーツ
- 猫用:簡易トイレ(折りたたみトレー等)+砂(少量でも)
- タオル/ブランケット(保温・目隠し・汚れ対応に使える)
- ウェットティッシュ/消毒(手指・汚れ拭き取り)
- ビニール袋(複数)(排泄物・汚れ物の密閉用)
- 常用薬(ある場合)+投薬メモ(薬名・量・回数)
「最低限」の考え方は、食事より先に水・トイレ・安全確保が来やすいことです。食べない状態でも、水分と落ち着ける環境が作れると体調が崩れにくくなります。
余裕があれば(避難生活のストレスと衛生を下げるセット)
避難所での数日を想定して、犬猫の負担を減らしやすいものです。
- 予備フード(いつもの食事に近いもの)
- おやつ/嗜好性の高い食事(食欲が落ちたときの補助)
- 予備の水(運搬できる範囲で)
- 食器(2つ)(水用・食事用)
- 敷物(いつもの匂いの布、薄手のマット)
- 猫砂の追加(少量ずつでも)
- 消臭袋/消臭シート(においトラブル対策)
- ブラシ/抜け毛対策用品(毛の舞い上がりを減らす)
- 簡易の目隠し布(クレートに掛ける)
- ガムテープ/結束バンド(固定・応急に使える)
- 予備の首輪/ハーネス(破損・抜け対策)
- 爪とぎ代替(猫が落ち着くことがある)
- 口輪(必要な犬)(人混みで安全配慮が必要な場合)
余裕枠は「避難所で周囲と摩擦が起きやすい部分(におい、毛、鳴き声)」を減らすものが中心です。持てる範囲で、効果が大きい順に選ぶほうが現実的です。
書類・写真・記録(確認と再会のためのセット)
避難所の受け入れ条件や、迷子・脱走時の再会、体調相談の場面で役立ちます。スマホだけに寄せず、紙も混ぜると安心です。
- 犬猫の写真(正面・全身・特徴が分かるもの)
- 飼い主の連絡先メモ(電話、メール、家族の連絡先)
- かかりつけ動物病院の情報(名称、電話、場所)
- 持病・薬メモ(薬名、用量、注意点)
- ワクチン・予防の記録(分かる範囲で)
- マイクロチップ情報(登録先・番号が分かるもの)
- 避難先メモ(避難所名、住所、ルールの要点)
- 日付メモ(最後に食べた/飲んだ/排泄した時間の記録)
記録は細かすぎると続きません。「飲水」「排泄」「元気さ」だけでも残せると、体調変化の説明がしやすくなります。
まとめ方の工夫(探し物を減らす)
持ち物が揃っていても、出せないと意味が薄れます。まとめ方は次の3点が効きやすいです。
- 1軍(すぐ使う):リード、名札、うんち袋、水、ウェット、ビニール袋
- 2軍(到着後):フード、トイレ用品、タオル、敷物
- 紙類:写真・連絡先・薬メモ(ジップ袋で保護)
バッグを分けるときは、「ペット担当が持つもの」と「荷物担当が持つもの」に分けると取り違いが減ります。
よくあるQ&A(同伴できる?猫トイレは?吠えたら?など)

Q1. 避難所でペットと同じ場所で過ごせる?
避難所ごとに運用が違うため、「同じ空間で過ごせる」とは限りません。
同行避難は避難所まで一緒に移動する考え方で、到着後は 別室・専用スペース・屋外テント などになる場合があります。受け入れ条件や居場所は、現地掲示や運営担当への確認で初めて分かることもあります。
一緒に過ごせるかより先に「どこで、どう管理するか(クレート必須か、散歩やトイレのルール)」を確認しておくと困りにくくなります。
Q2. 「同行避難」と「同伴避難」は何が違う?
同行避難は 避難所まで一緒に移動すること。同伴避難は一般に 避難所で同じ場所で過ごせること を指す言い方として使われます。
ただし、同伴の扱いは自治体・避難所によって差があり、同伴可でも条件が付くことがあります。「同行避難=同伴できる」と思い込まないほうが安全です。
Q3. 猫は避難先でトイレをどうする?
猫は環境変化で排泄を我慢しやすく、体調面の負担が増えることがあります。可能なら 簡易トイレ(折りたたみトレー等)+砂 を準備しておくと安心です。
ただし、猫をキャリーから出すこと自体が脱走リスクになるため、避難所のルールと安全を優先して判断します。人の出入りが多い場所では落ち着きにくいので、トイレの位置は刺激が少ない方向へ寄せられると安定しやすいです。
Q4. 犬が吠えたらどうすればいい?
吠えは不安や刺激への反応として出やすく、叱るほど落ち着きにくくなる場合があります。まずは刺激を減らす工夫が現実的です。
- 視界を遮る(クレートにタオルを掛ける)
- 動線から外す、端の位置に寄せる
- 短い散歩で気分転換(ルールに沿って)
- いつもの匂いの布を敷く
それでも難しい場合は、運営担当に「どの時間帯なら動かしやすいか」「場所を変えられるか」を相談し、運用面で摩擦を減らす方向が取りやすいです。
Q5. 避難中に犬猫がごはんを食べない。大丈夫?
避難直後は食欲が落ちることがあります。短時間の食欲低下だけで直ちに危険とは限りませんが、水分が取れているか は優先して見たいポイントです。
水を飲まない、吐く、ぐったりする、呼吸が苦しそうなどが重なる場合は、避難所運営や動物病院などへ相談して状況に合う対応を確認するほうが安心です。
Q6. キャリー(クレート)を嫌がって入らないときは?
発災直後に無理に押し込むと、暴れて脱走につながることがあります。可能なら 部屋を閉めて範囲を狭める、キャリーを落ち着ける場所に置いて入口を広く見せるなど、追い込みすぎないほうが安全な場合があります。
普段からキャリーを見える場所に置き、匂いを付けておくと受け入れやすくなることがあります。
Q7. 避難所でクレート管理が必要と言われたら?
多くの避難所では、周囲配慮や安全管理のためにクレート(キャリー)管理が前提になりやすいです。サイズが合っていないと犬猫が落ち着きにくいので、体が収まり、方向転換できる程度の余裕があると過ごしやすくなります。
暑さ寒さが気になる場合は、タオルでの目隠しや敷物での冷え対策など、環境を少し整えると負担が下がることがあります。
Q8. 車中避難は選んでもいい?
避難所の受け入れが不明、混雑で入れない、猫がパニックになりやすいなど、一時的な中継として選ばれることがあります。
一方で車内は暑さ寒さ・換気不足が急にリスクになりやすいので、停車時間が長いほど注意が必要です。犬猫の呼吸やぐったり感、飲水や排泄の様子を見ながら、状況に応じて避難先を切り替える判断材料にします。
Q9. 迷子・脱走が一番不安。最低限やっておくことは?
「二重三重に備える」考え方が強いです。
- 名札(電話番号)を付ける
- 首輪が抜けやすい犬はハーネス併用を検討する
- 猫はキャリーから出さない運用を基本にする
- 写真(顔・全身・特徴)をすぐ撮れるようにしておく
- 家族に特徴と現在地を共有しておく
脱走は「開ける瞬間(玄関、車のドア、キャリー)」で起きやすいので、開閉のたびに確認を挟むと事故が減りやすいです。
Q10. 避難所のルールはどこで確認すればいい?
まずは自治体の防災情報(公式サイト、防災アプリ、広報)や避難所の掲示が基準になります。避難所ごとに運用が違うこともあるため、現地で運営担当へ確認するのが確実な場合があります。
確認したいのは「受け入れ可否」「居場所」「クレート必須か」「散歩・トイレ」「衛生・ゴミ」「トラブル時の対応」の6点です。
次の内容: 全体の要点を短く整理し、同行避難の理解と動き方が一本につながる形でまとめます。
まとめ
同行避難は、ペットと一緒に避難所まで移動する考え方で、避難所で同じ空間にいられること(同伴避難)とは別になる場合があります。言葉の違いを先に整理しておくと、避難所に到着してからの想定外が減り、行動が止まりにくくなります。
発災直後は、犬猫のために動く前に人の安全を確保し、次にペットの確保と脱走防止へ進むほうが現実的です。玄関や窓まわりの逃走ルートを減らし、犬はリードと首輪(必要ならハーネス)、猫はキャリーのロック確認までをセットにすると、移動中の事故を避けやすくなります。
避難の選択は「避難所へ行くか」だけでなく、自宅で安全と生活の最低限が保てるか、停電・断水・寒暖差の中でも犬猫の体調が維持できるかで判断しやすくなります。在宅が安全なら在宅避難が負担の少ない場合もあり、避難所が難しいときの中継として車中避難が現実的になる場面もあります。
避難所では、まずルール確認(居場所、クレート必須か、散歩・トイレ、衛生)を押さえ、次に落ち着ける拠点作りと衛生、吠え・トイレ対策へ進むとトラブルを避けやすくなります。体調管理は脱水・暑さ寒さ・ストレスの入口から崩れやすいので、飲水・排泄・反応・呼吸の変化を拾える形にしておくと安心です。
家族共有は、役割分担と連絡テンプレがあるだけで抜けが減り、迷子や移動の混乱にも強くなります。持ち物は最低限(安全・水・トイレ・薬)を先に固め、余裕があれば避難生活のストレスや衛生を下げるものを追加する考え方が扱いやすいです。



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